日本で急増するネパール料理店 現地で食べてみました

都内を歩いているとインド料理やネパール料理の店を目にすることがあります。どのような料理が出てくるのか。日本人の口には合うのか。味がわからずレストラン選びではなかなか選択肢に入ってこないと思います。実際に現地ネパールで様々な料理を食べましたのでご報告します。

ネパールの主食ダルバート(8月、筆者撮影)

日本のインド料理店の多くはネパール人が経営しています。そしてインド・ネパール料理店は近年急増しています。その背景にはネパールの貧困問題があります。96年から2011年までの間、政府軍とマオイスト(共産主義運動派)の対立で政治が不安定でした。その後、15年には大地震が起こり、産業が大きな打撃を受けました。そのため祖国を離れ出稼ぎに行く若者が増えました。

ネパール料理はおいしいですが、とにかく辛い。ほとんどの料理に唐辛子が使われており、なかには生の青唐辛子をそのままかじり、ご飯のお供にする人もいるくらいです。

主食はダルバートです。「ダル」はネパール語で豆、「バート」は米を意味します。

中央にある米飯に豆のスープやカレーをかけて手で食べます。レストランでは野菜やアチャールと言われる漬物など豊富な副菜が付いてきます。しかし、一般の家庭では米と豆スープ、カレーといった3品ほどが普通です。

家庭のダルバート(8月、筆者撮影)

またネパール人の食事は1日に2回です。そのため2食の間に食べる軽食がたくさんあります。その一つがネパール式餃子「モモ」です。見た目は日本の餃子に似ていますが、スパイスが効いていてとても辛く中身は全く別物です。

モモ(8月、筆者撮影)

その他にもネパール式焼きそばの「チャウミン」やチベット発祥の麺料理「トゥクパ」があります。飲み物は「チヤ」という伝統的なミルクティーがあります。語源は中国の茶から来ています。筆者がネパールの田舎に滞在していたときは地元の人々が近くのレストランで毎日飲んでいました。

チャウミン(8月、筆者撮影)

ネパール料理はインドや中国、チベットが融合した独特の食文化です。100以上の民族が暮らす多民族国家では地域によっても少しずつ料理が違うといいます。筆者は日本のネパール料理店に行ったことがないので機会があるときに、食べ比べてみようと思います。

 

 

 

参考記事:

 

9月24日付 朝日新聞デジタル 街角のインドカレー店、実はネパール人が経営 進化する「インネパ」(https://www.asahi.com/articles/ASS9F0DLQS9FUHBI016M.html?iref=pc_ss_date_article)