当たり前の生活を守るために。わたし達個人ができること

先日、テレビ朝日65周年を記念して再ドラマ化された「終わりにみた街」という作品を視聴しました。現代(令和)の日本を生きる一家がある日突然戦時下の日本にタイムスリップしてしまう、という筋書きです。

筆者がとくに衝撃を受けたのはラストシーンでした。過去から現代に戻ることのできた主人公は、建物は全て崩れ落ち、焼け野原と化した町に驚愕します。すぐそばで焼け焦げ、水を求める男性に水を与えながら今は何年なのかと尋ねると、男性は現代の西暦を呟やき息を引き取ります。

自分が今まで過去だと思い、過ごしてきた出来事は、果たして過去だったのか、それとも、現代だったのかという謎を残し物語は終了します。

12日付の日本経済新聞の1面には、日本被団協にノーべル平和賞が授与された記事が掲載されました。日本被団協は、広島と長崎の被爆者による、核兵器の廃絶や被爆者の救済を訴える活動を続けてきた全国組織です。戦時中を知る方々の草の根活動があるからこそ、私たちは戦争や核兵器の恐ろしさを知ることができるのは間違いありません。ですが受け手になるばかりではなく、現代を生きる私たちにも自発的に活動できることがあるはずです。

「終わりにみた街」では、平和に暮らしていた日常がある日突然変わってしまう。いつまでも今の暮らしが当たり前ではないことを暗に意味しているように筆者は感じました。

前回(2021年)の衆議院の投票率は55.93%。戦後では2番目に低い数字だといいます。平和な生活を守るためにも、過去の歴史を学ぶことや未来に繋がる選挙への投票など、ひとつひとつに意識を向けていく必要があるのではないでしょうか。半月後の10月27日は衆議院選挙の投票日です。ぜひ投票所に足を向けましょう。

 

参考記事:

12日付日本経済新聞(東京 13版)1面「日本被団協にノーベル平和賞 核なき世界へ努力 被爆体験、証言に敬意 佐藤栄作元首相以来」

 

参考資料:

NHK「衆議院選挙2024年 深堀り!投票率」

https://www.nhk.or.jp/senkyo/database/shugiin/2024/turnout/ 2024年10月9日

最終閲覧日:2024年10月12日