先日、大学のフィールドワークで韓国を訪れ、現地のメディアについて学んできました。その合間に、与えられた自由時間。限られた時間を最大限に活用しようと、友人と路線バスで移動することに。初めて利用する韓国の路線バスは、驚きの連続でした。
右も左も分からない中、スマホ片手にどうにかバス停に到着。ここで最初に驚かされたのが、本数の多さです。市街地ということも相まって、次から次へとバスが到着します。そして、その状況は、バス停の電光掲示板で伝えられます。大変ありがたいシステムです。
到着状況を表示する電光掲示板(8月28日、筆者撮影)
また、到着するバスの色は様々。カラーによって路線が異なります。ここで、違う色のバスに乗ってしまうと、とんでもないことになるので注意が必要です。ちなみに、遠距離を運行するバスは、青色。都心と副都心を繋ぐ循環バスは、黄色。ソウルと首都圏近郊を連結する急行バスは、赤色。今回、私が利用したのは、別のバスや地下鉄に乗り換えやすい路線を走る緑色のバスです。
乗車した緑色のバス(8月28日、筆者撮影)
乗車は前の扉からです。そして、降車は後ろの扉から。普段、利用している大学近くの市バスとは異なります。降車時、混雑する乗客の波をかき分け、先頭まで移動する必要はありません。これには、感動しました。
運賃は先払い制が基本で、ここでICカードをかざします。私は、コンビニで購入していた韓国のICカードT-moneyを利用しました。日本のバスのような現金払いは主流ではないようです。ICカードの活用で、乗降がスムーズな印象を受けました。
さあ、いよいよ出発です。「日本よりも車内は広い気がするなあ」、そんなことを暢気に考えていたら、発車してからのスピードに驚かされました。どこかに掴まっていても、立っているのがやっとです。それほど高速です。着席しても振動は大きく、なんだかジェットコースターに乗っているような気分になりました。写真からは伝わりにくいですが、なかなかスリリングな印象です。
バスの車内(8月28日、筆者撮影)
目的地への降車は、日本のバスと同様に押しボタンで知らせます。また、降りる際も、次の乗車のためにICカードのタッチが必要です。「先払い制なのになぜ!?」。このシステムにも驚かされました。
乗車時と降車時にかざすカードリーダー(8月28日、筆者撮影)
初めて乗車した韓国の路線バスは、新発見の連続でした。特に、ジェットコースター級の速度には、驚かされました。一方で、運賃の先払い制やカラー別の運行区分は、非常に分かりやすく感動しました。地元住民、観光客を問わず、多くの人が利用する日本の路線バスにも取り入れて欲しいほどです。
今回、路線バスを利用して、何よりその便利さに驚きました。皆さんも、韓国を訪れた際には、移動手段の1つにしてみてはいかがでしょう?
参考記事:
12日付 読売新聞朝刊(経済)13面「日中韓往来「30年に4000万人」 観光大臣会合 「コロナ前」超えへ」
参考資料:
SEOL METROPOLITAN GOVERNMENT「公共交通機関 バス」