楽しみが中止も 計画運休の意味考える

8月16日は、私が待ち望んでいた日でした。1年ぶりで、好きなアイドルのコンサートに当選したのです。住んでいる京都府から東京で行われるコンサートに日帰りで訪れようと、新幹線のチケットを購入しました。

しかし、だんだん不穏な雰囲気に。16日、17日に台風7号が関東に接近する予報が流れました。台風がUターンしてくれないか…という願いもむなしく、16日の東海道新幹線は計画運休になってしまいました。新幹線だけではなく、JR東日本の在来線や東京メトロの計画運休、飛行機の欠航も発表されました。

前日に東京に向かう下調べもしていましたが、肝心のコンサートは中止になってしまいました。楽しみにしていたので悔しいですが、安全のためには仕方がありません。そういえば去年のお盆に東京を訪れた時も台風の影響で新幹線が運休に。延泊したことを思い出しました。

読売新聞の記事によれば、8月8日から13日の間に5号から8号の4つの台風が発生したそうです。季節風の渦「モンスーン・ジャイア」により、台風が発生しやすい状況になっています。さらに、海面水温が高いことで水蒸気がふんだんに供給され、台風が発達しやすいといいます。

台風7号は16日の夜に千葉県に接近し、強風によるけが人も出たといいます。一方、インターネットで「台風7号」と検索すると、検索候補に「大げさ」などと出てきていました。これらの事前対策は、本当に「大げさ」だったのでしょうか。

計画運休が始まったのは、日本経済新聞によると2014年です。「駅間での列車の立ち往生や線路などの被災を防ぎ、乗客の安全を守る狙いがある」といいます。

16日の読売新聞の記事では、計画運休が発表されたことで、移動の日程を前倒しした人が多くいたことが報じられています。もし計画運休がなければ、新幹線の立ち往生や駅での混乱が起きたかもしれません。事前の決定と発表により、利用する側は旅行の日程を変更したり、移動手段を変更したりできます。

台風やゲリラ豪雨など天気のトラブルが多い季節、混乱を最小限にするため、計画運休は「大げさ」ではないといえるでしょう。できるだけ余裕をもって行動し、情報収集を怠らず、安全に過ごしたいものです。

 

【参考記事】

16日付読売新聞朝刊(大阪13版)24面(社会)「新幹線計画運休 移動前倒し」

17日付読売新聞朝刊(大阪13版)26面(社会)「台風7号 関東最接近」

 

【参考資料】

2023年8月15日 日本経済新聞「計画運休とは 悪天候予想、立ち往生を未然に防ぐ」

2024年8月15日 日本経済新聞「台風7号、非常に強い勢力に発達 首都圏接近で交通網厳戒