「就職活動の軸は何ですか?」
就活をしていると、面接で聞かれがちだと言われることの多いこの質問。私自身、あまり問われることはありませんでしたが、一応答えは用意していました。しかし、それが本当の想いなのかは未だに分かっていません。
昔からテレビを見たり、新聞を適当に広げて気になる記事を切り取ったりするのが好きだった私は、漠然とメディア業界に興味が湧き、ありがたいことに来春から働けることになりました。しかし、自分が本当にそこで働けるのか、活躍できるのか、という漠然とした不安を抱え、今もなお、この選択が本当に正しいのか悩む日々が続いています。
先日、中学時代に助けられ、憧れだった友人と約7年ぶりに再会しました。話題は様々でしたが、私が衝撃だったのは彼女の将来設計。いずれは、国内であっても海外であっても大学院を出て先生になりたい。そのために、大学の学部は英語が使えるような環境のところを選び、大学院を卒業したら、すぐ先生になれるように大学在学中に教職課程を履修している。就職活動では、その夢を叶えるために少しでも海外に行けるチャンスがあることを軸に企業を探したといいます。
自分の目標から逆算して、選択をしている彼女の話を聞いて、純粋に「すごい」という言葉しか出てきませんでした。彼女に比べて私はというと、高校受験で失敗して、リベンジしたいから、今通っている大学のなかで、比較的倍率の低い学部学科を選びました。大学入学後も、「なんとなく面白そう」という理由で、イベント運営団体に入ったり、学部とは別にジャーナリズムを学ぶゼミに入ってみたり。
一貫性がないというか、そのときに「面白そう!」と思ったことをやっていたので、将来のことなど微塵も考えていなかったのです。「ちょっとは考えたほうがいいのかな」という焦りや、「このまま目標も無しに生きていいのか?」と不安みたいなものが出てきました。しかし、自分の人生には答えがありません。何をどう考えればいいのかもわからず、悶々としていました。
いてもたってもいられなくなった私は、別の友人にも将来のことについて話を聞いてみました。すると彼女は、「どうせ計画してもその通りにいかないから、あんまり考えていない」と。私はこの言葉になんとなく救われました。考えていて、目標があることは素晴らしいし、それに向かって頑張るのも素敵だけど、必ずしも目標めがけて突っ走るだけが正解ではないと気づけました。
自分の人生なんだから、自己中でいい。
どこかで聞いたこの言葉に救われることもあります。目標を持って頑張ることも、「今」をめいいっぱい生きることも、人それぞれだし、自分が「正解」と思えれば、それが正解なのではないかと思います。他人の話を聞いて焦ることも時にはあるかもしれませんが、所詮他人です。「自分がどうしたいのか」を大事にして生きていけば、自分自身が納得のいく人生を送れるのではないかと思います。
<参考記事>
日経電子版「就活『会社選びの軸』に落とし穴 ミスマッチの温床に」