【カナダでの求職活動】40カ所応募するも未だ見つからず

今月11日から数日間、日本の数カ所でオーロラが確認されました。太陽の表面で8日から10日にかけて「太陽フレア」と呼ばれる大きな爆発現象が連続して発生したためです。筆者の下宿先であるカナダのバンクーバーでも10日にオーロラを見ることができました。

オーロラといえばカナダでは北西部に位置するノースウェスト準州の州都イエローナイフで見ることができると有名です。しかし、バンクーバーで目にするとは思っていなかったため、人生初の体験にとても興奮しました。肉眼での観察は難しいものの、スマートフォンのレンズを通して見てみると、とても美しい色彩が空一面に広がっていました。

下宿先のノースバンクーバーから見えるオーロラ

=2024年5月10日23時10分、松本花音撮影

 

美しいオーロラに心が癒やされるのも束の間。筆者はバンクーバーでの仕事探しにとても苦戦しています。求職活動を始めて1ヶ月が経とうとしていますが、いまだに良い巡り合わせがありません。40ヶ所以上のカフェやレストランに応募をしましたが、連絡があったのも1度だけ。さらに、日本のアルバイト探しとは異なりメールではなく電話で返事があるのも筆者にとってはネックでした。

今までずっと着信音をオフにして生活していたので唯一の連絡を取り逃してしまったのです。気づいた時に急いで折り返しの連絡をしましたが繋がることはありませんでした。それからもいろいろなお店に履歴書を提出しているのですが、面接さえも受けることができない状況です。一緒に暮らすルームメイトも時期が悪かったこともあり、仕事を見つけるのに4ヶ月ほどかかったと言っていました。

こちらに来て仕事探しを始めて気づいたことがあります。カナダは「経験重視」だということです。日本では入社後の人材育成を織り込み、将来性を考えた上で未経験者でも採用してもらえることの方が多いです。しかし、当地ではいかにスキルを持っていてすぐ働ける即戦力が求められているのです。そのため、雇用主は応募者の前職やスキルを率先して採用の条件にしているのです。

カフェでの仕事経験もなく、飲食店での経験も浅い筆者にはとても不利な状況です。日本にいる時に経験しておくべきだったとても後悔しています。ただ、今はとりあえず英語を使える仕事を見つけなければならないので、負けじと挑戦していくしかないと思っています。

カナダでは大学在学中にボランティアに参加したり、日本と同じようなインターンに参加してスキルを身につけたりすることで就職の準備をするそうです。また、1年休学して就職のために経験を積む期間を作る人もいます。早いうちから自分の将来の進路を見定め、キャリアを積んでおけばおくほど就職に有利になります。この点では日本も同じことが言えるのかもしれません。

ただ、日本と比較してもカナダがいかに経験を重視しているかが実体験として痛感することができました。日々の経験がいかに重要か気付かされる良い機会となりました。

 

参考記事:

・14日付、読売新聞オンライン、「オーロラ観測に1000人…北海道陸別町の天文台」

・10日付、朝日新聞デジタル、「最大規模の太陽フレアが連続発生 通信障害やオーロラ観測の可能性も」