年が明けて早くも1週間が経とうとしています。今年初めての投稿では、日本と世界の行方を展望します。
◯世界的な選挙イヤー
今年は、多くの国々で大統領選や議会選などの重要な選挙が行われる世界的な「選挙イヤー」です。
7日にはバングラデシュ総選挙、13日には台湾総統選と、すでに複数の選挙が目前に迫っています。
このほかにも、インドネシアやロシアで大統領選が、韓国やインドで総選挙、6月にはEUの立法機関である欧州議会でも選挙が行われるなど、主要な国・地域で重要な選挙が控えています。
中でも、11月に本選挙が行われるアメリカ大統領選は米国の対外姿勢に大きな影響を与えるものであり、ウクライナ戦争やパレスチナ問題などで国際情勢が混迷を極める中、世界が行方を注視しています。
◯2024年問題
トラックドライバーの時間外労働の規制強化に伴い物流の停滞が予想される「物流2024年問題」。
NX総合研究所の試算によると、輸送能力は24年度に約14%、30年度には約34%も不足するといいます。
こうした中、ライバル関係にある日本郵便とヤマト運輸が協業を開始したほか、トラックの自動運転技術の開発も進められるなど、日本の物流は大きな転換点を迎えています。
自動車運転業務への時間外労働の上限規制の適用は4月1日から。
タイムリミットは刻一刻と近づいています。
◯変われるか、日本経済
今月1日、大幅に改正された新NISA(少額投資非課税制度)がスタートしました。
制度が恒久化され、年間の非課税投資枠が大幅に拡大されたほか、従来のつみたてNISAにあたる「つみたて投資枠」と一般NISAにあたる「成長投資枠」の併用が可能となるなど、より使いやすさが向上し、「神改正」とさえ言われています。
日本は現金大国であると言われ、多額の「タンス預金」も問題となっています。新NISAが個人投資の呼び水となり、岸田政権も重視する「貯蓄から投資へ」のシフトが進むのか、今後の動向に注目です。
1日の能登半島地震、2日の羽田空港での航空機の衝突事故といった衝撃的なニュースとともに幕を開けた2024年。
今年も政治、外交、経済などあらゆる面で世界は大きく変化しようとしています。
参考記事:
1月6日付 読売新聞朝刊7面(国際)「展望2024 選挙の年 分断と戦う」
1月5日付 日本経済新聞朝刊8面(金融経済)「通貨流転(上) 「諭吉」100億枚、どこへ行く?」
1月5日付 朝日新聞朝刊11面(国際)「強権 バングラ総選挙に懸念 政権に反発 野党ボイコット」
1月5日付 読売新聞朝刊8面(経済)「物流革新〈1〉宅配 ライバルと組む 運転手不足深刻・中継輸送も」
1月3日付 読売新聞朝刊10面(国際)「特派員2024年展望 世界の行方 混迷」
参考文献:
持続可能な物流の実現に向けた検討会「持続可能な物流の実現に向けた検討会 最終取りまとめ」