AO・推薦入試、見直し必要か

 突然ですが、皆さんはどのように大学を受験なさいましたか? 一般入試やセンター入試で知力を駆使して筆記試験を突破した人もいれば、AOや推薦といった面接や小論文等で受験者の勉強意欲や経歴で勝負して受験に合格された方も少なくない筈です。そんな中、本日の朝刊で24日の有識者会議で推薦入試にも学力を求める改革案が出されたという記事を目にし、驚きました。

 記事では、「私立大と公立大では、AO入試では全体の29%、推薦入試では17%が学力試験を行わず、高校時代の成績も評価していなかった。そのため改革案は、現行の制度では学生の『知識・技能』や『思考力・判断力・表現力』の評価が不十分だと指摘」と書かれています。

 私は正直この考えに反対です。なぜなら、受験時にテストをしなくても入学後の基礎学力調査で実力を測ることも出来るからです。また、これらの試験が廃止されてしまうと、学力の差によって不合格者の割合が著しく増えるのではないかと考えられるからです。

 現に私も推薦入試で受験したため、「大丈夫かな」「どうなるのかな」と心配していた部分もありました。しかし、挫けずに勉強し、先生方や学校職員の真摯なサポートもあって、他の学生に負けない成績を維持しています。言うなれば、高校までの実績が低くても大学で挽回できる可能性は十分にあるということです。

 少子化の影響で子供の数が減っています。大学間の学生獲得競争のなか、試験の枠を広げてより多くの意欲のある学生を募集するためにも、AO・推薦入試を見直す必要はないと私は考えます。

25日付 読売新聞朝刊 14版 社会37面 「AO・推薦『学力不問』見直し」