13億年前の「時空のひずみ」を捉えた!

午前11時ごろ、宮崎謙介衆院議員(35)が会見しました。

「深く、深く、深く、反省」

宮崎議員は「週刊文春」による女性問題報道を受け、事実を認め、議員辞職を表明しました。焦燥した様子で記者からの質問に淡々と応答し、呼吸を整え、何度も頭を下げました。政治家としての資質はなく、人間としても最低─。昨日、ここで書いたばかりでした。「イクメン」議員の末路は、まさに人の道を外れた〝ゲスの極み〟でした。

さあ、ちっぽけな男の話は終わり。ここからは壮大な宇宙のロマンの話です。アメリカの研究チームが「重力波」の初観測に成功しました。いったい、重力波とは何なのか。宇宙航空研究開発機構(JAXA)のWebページから引用してみます。

重力波は、アルバート・アインシュタインが1916年に提唱した一般相対性理論をもとに予言したもので、空間のゆがみが波のように伝わる現象です。

20世紀最大の天才物理学者・アインシュタインは、いまから100年前に発表した「一般相対性理論」でその存在を予言しました。重力波とは、重い天体が動いたり、天体どうしが合体した際に発生する波のような現象のこと。時間と空間が伸び縮みすることで「時空のひずみ」ができ、それによって重力波が生じるそうです。「難しい…」。説明しても、完全に理解することができません。

今回の重力波は、ブラックホールどうしが合体することによって生じたものだそうです。合体はなんと13億光年離れた宇宙での現象です。つまり、13億年前もの現象を捉えているのです。途方もない話です。でも、なぜ100年前に予言されたものが今まで観測されなかったのか。理由は明快。「ものすごく難しいから」です。

時空の伸縮によって生じる「ひずみ」は、太陽と地球の距離に対してわずか水素原子1個分です。とっっっても小さい。カリフォルニア工科大学とマサチューセッツ工科大学の研究チームは今回、装置「LIGO」(ライゴ)の性能をアップし、重力波を初観測。2002年の本格稼働から10年以上を経ての成功でした。これにより、旧来の電磁波による天体観測と合わせて、様々な現象について解明が進むかもしれないそうです。

Einstein has been proven right – again.

「アインシュタインが正しいと、再び証明された」。「重力波」初観測を伝えるUSAトゥデイ(電子版)のリード文です。「重力波がある」とのアインシュタインの仮説は、もうすでに実証されています。ジョゼフ・テイラーとラッセル・ハルス。2人の天文学者は「重力波」の存在を間接的に観測し、1993年、ノーベル物理学賞を受賞しています。その意味で、USAトゥデイは「再び」としているのです。物理学の巨星に脱帽するとともに、宇宙のロマンに浸った朝でした。

 

参考記事:

12日付 朝日新聞朝刊(大阪14版)1面「重力波を初観測」、3面「重力波 世紀の答案」

同日付 読売新聞朝刊(大阪14版)1面「重力波を初観測」、2面「相対性理論 最後の『宿題』」

同日付 日本経済新聞朝刊(大阪14版)1面「『重力波』を初観測」、社会面「アインシュタイン予言 実証」