6日の朝、テレビをつけると、すぐに台湾人の友達のことが心配になりました。台湾・高雄市に住む友達に連絡をすると、「こっちは大丈夫。心配してくれてありがとう。春節(旧正月)が始まるのに…」と言っていました。
建物が根元から倒れた映像を見た方も多いでしょう。6日未明、台湾南部・高雄市を震源とするマグニチュード6.4の地震がありました。死者は10人を超え、建物にはまだ人が取り残されているとみられています。震源の高雄市から近い台南市では建物9棟が全壊し、5棟が傾くなどしたそうです。
台南市の16階建ての建物が横倒しになった様子は日本にも伝えられました。私は「このビルが倒れるほどの揺れだったのか」と驚きました。台南市の揺れは日本の震度に換算すると「5強」~「5弱」。これを聞くと、ビルの耐震性を疑わざるを得ません。コンクリート柱などには、塗料などの缶が埋め込まれていたそうです。台湾の建築専門家は①設計ミス②施工不良③建物の不適切な使用を指摘しています。1999年の台湾大地震後は耐震基準が厳しくなり、基準を守っていれば今回程度の揺れでは通常は倒壊しないといいます。
2011年の東日本大震災では台湾から約200億円もの義援金が寄せられました。それだけに、日本からも多くの支援をしていくでしょう。義援金や物資だけではなく、日本が持つ耐震技術や知識も大きな支援になるでしょう。これからも救出活動が進められ、一段落すると責任が追及されることでしょう。原因の究明と抜本的な対策が求められます。
参考記事:
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