学生のアプリが叶える、食支援

 

皆さんは、飲食店を探す際に「食べログ」や「ぐるなび」といった予約サイトを使っていますか。私はいつもお世話になっています。「お店を予約する」というシンプルな行為で、発展途上国の子どもたちを支援できる。そんな仕組みがあることを今朝の記事で知りました。

立教大4年の城宝(じょうほう)薫さん(22)は、3月に「テーブルクロス」という飲食店検索サイトを立ち上げました。途上国支援の趣旨に賛同した全国の居酒屋やレストランなど約1千店が登録しており、ユーザーはその中からお店を検索し、予約することができます。

予約が完了すると、飲食店は1人あたり180円の広告料をテーブルクロスに支払い、うち30円が国連やNGOへ寄付されます。それが、バングラデシュやミャンマーなどの途上国の子どもたちの給食支援に回ります。アプリをダウンロードした人は3万人にのぼり、半年で4千食以上の給食を届けました。

アプリを開発した城宝さんは、小学生の頃訪れたインドネシアで路上生活の子どもたちをみて、途上国の貧困の現実を知りました。「社会問題をビジネスで解決したい」と考え、去年、自らアプリ運営会社の社長に。城宝さんの取り組みを支援しているJICAのウェブサイトによると、祖父の影響で小学生のころから企業志向があったそうです。

私も早速アプリをダウンロード。他の検索サイトと同じようにお店探しに便利なのはもちろんですが、自分が支援した給食の数も分かります。予約した人数分に合わせて支援されるため、「友達みんなで」寄付できることも魅力なのではないかと思います。

「大学生が起業した」という単純なニュースではなく、「社会貢献とビジネスの融合」を実現したという点に胸を打たれました。私と同じ22歳という年齢にも驚きです。今後は、ぜひこのアプリでお店を予約しようと思います。遠く離れた子どもたちの笑顔を思いながら。

 

参考記事:

20日付 朝日新聞朝刊(大阪14版)9面(経済)「飲食店予約→途上国の子に給食 立教大生がスマホアプリ」