実力のパ、人気もパ?

こんなに悲しい史上初があるでしょうか。

23日、プロ野球では巨人がDeNAに負けたことでセ・リーグの全チームが勝ち星の貯金なしという異例の事態になってしまいました。シーズン序盤に各チームの対戦成績が拮抗して全チームの勝敗が同じになるということは過去にありましたが、何が起こってしまったのでしょうか。

そもそも負け越しているチームがあるのに勝ち越しているチームがない原因はセ・パ交流戦にあります。普段は対戦のない両リーグがリーグの垣根を越えて対戦するのですが、今年から同一対戦カードが4試合から3試合に減り、全108試合と昨年度の144試合より少なくなりました。セ・パ交流戦が始まったのは2005年。今年で11回目の開催となっており、これまでの対戦成績の勝ち越し数を確認してみると、セ・リーグ1回に対してパ・リーグは10回と圧倒的な大差がついています。毎年パ・リーグが勝ち越しているのが当たり前になっていますが、改めて確認してみて、「ここまで差があるのか」と驚嘆してしまいました。

リーグ戦で好調であったDeNAが交流戦では歴代最低勝率の記録を打ち立ててしまう不甲斐ない結果になり、友人のDeNAファンは「せっかく今年はイケる!と盛り上がっていたのに」と肩を落としています。

人気のセ、実力のパと昔からいわれていますが近年のスター選手のほとんどをパ・リーグが輩出しているような気がしないでもありません。もしかすると人気でもパなのかもしれません。

今年から試合日程の調整で総試合数が減りましたが、負けてばかりで割に合わないセ・リーグ側からの申し出なのではないかと勘ぐりたくなります。 何年後かには交流戦の廃止が議論される、なんてことにはならないで欲しいのですが。
そのためにはセ・パ同等の実力だと胸を張っていえるように頑張ってほしいものです。 交流戦以外にも両リーグの対戦はあります。オールスター戦、日本シリーズはリーグの威信をかけて対戦します。来年の交流戦を待たずして挽回のチャンスは残されています。

さあ、まずはオールスター戦で汚名返上だ!!

6月24日付読売新聞朝刊(東京13版) スポーツ面
  同日付朝日新聞朝刊(東京13版) スポーツ面
  同日付日本経済新聞朝刊(東京14版) スポーツ面