私が「ナギサさん」になったワケ

TBS火曜ドラマ「私の家政夫ナギサさん」をご存じですか。働く女性と、年上の男性家政夫の交流を描いたものです。先週9月1日に最終回を迎え、8日には特別編が放送されます。

8月31日朝日新聞デジタルから引用

今回は、ドラマに登場する家政夫のナギサさんに注目をしたいと思います。私自身もアルバイトで家事代行サービスのスタッフとして働いているからです。ナギサさんは、掃除、洗濯、料理をこなしますが、私は料理以外の、掃除や洗濯を任されています。ドラマの影響で家事代行に注目が集まっているようです。私も社会人になったら利用することを考えています。なぜこのアルバイトを始めたのか、そして自分も使おうと思うようになったのか。説明したいと思います。

きっかけは、20代の女性起業家の方が書いたブログを読んだことです。そこには、家事代行を3年間利用していること、コストパフォーマンスがいいことが述べられていました。彼女は、月に1万5千円ほどを支払っているそうです。2週間に1度で、各回2時間半、交通費込みの値段です。部屋が汚いから別れてほしいと別れ話を切り出されたこともあるので、プロに任せた方がいい、払う価値がある判断したと述べられていました。

このブログを見たのは大学4年になったばかりのころ。社会人になるまであと1年、今のうちに家事スキルを身につけられないかと、家事代行のアルバイトに応募をしました。運よく、採用されたのですが、その後は特訓が待っていました。キッチンやお風呂場など水回りをピカピカにする方法など、社長に手取り足取り教わりました。「水滴は残してはならない」「鏡は様々な方向から見てきれいになっているか確認して」などと一定のクオリティーを保つために、ときに厳しい言葉をかけられることも。会社によって料金やプランがさまざまだということもわかりました。

今は、研修が終わり2軒のお宅を担当しています。一つのお宅にかかる時間は3時間。働き終えると、部屋が輝いているように感じます。ホテルの部屋の掃除とは異なり、その人のこだわりに合わせたオーダーメイドの家事をしています。それゆえ、満足度が高いと思います。

アルバイトで技術を身につけたことで、自分の部屋も綺麗にするようになりました。それでも、忙しくなると部屋は汚れていきます。そこで、社長からは「せっかくの休みを掃除に費やすのはもったいない」と来年からの利用を勧められています。

ブログを読むまでは、豪邸に住んでいるような裕福な人が利用するものだと思い込んでいました。彼女は起業していて会社を運営していますから、リッチかもしれません。ですが、1万5千円だったら、私にも手を出せる範囲なのではないかと思うようになりました。

来年から一人暮らしを始めます。一人暮らしの経験はなく、慣れない仕事のスタートと重なると、生活が荒んでしまうのではないかと不安に感じていました。その中で、家事を外注してもいいんだ、というのは大きな発見でした。一人暮らしだけでなく、家族やパートナーと住んでいる人にももちろんお勧めです。

今朝の朝日新聞には、リーダー層に女性の割合が低い理由をデジタルアンケ―トをとったら「家事やケアワークの負担が女性に偏りがち」との回答が目立っていたことが書かれていました。まだまだ女性が家事をやるものだという認識があると思います。パートナーと分担して行うのも大切ですが、思い切って外注してみるのもいいのかもしれません。男女問わず、選択肢の一つとして頭に入れておくのはいかがでしょうか。

参考記事:

6日付朝日新聞朝刊(東京13版S)7面(オピニオン)「遠い 女性の地位向上」