12日、大阪・関西万博の開会式が大阪湾の人口島・夢洲(大阪市此花区)の会場で開かれました。日本と海外の158か国・地域、7国際機関が参加しています。13日に開幕し、10月13日まで184日間にわたる祭典です。
1851年のロンドン万博は、各国が自らの文化や産業を宣伝する場でした。しかし、1990年代に入り開催意義が問い直され、世界が抱える課題の解決を目指すものに変わりました。この関西万博では「いのち輝く未来社会のデザイン」が掲げられ、文化や平和と人権、生物多様性、SDGsなど8テーマについての交流会が催される予定です。
国内での大規模な万博の開催は、1970年の大阪万博、2005年の愛知万博に続き、3回目となります。
ただ、今回に関しては18年11月に開催決定して以降、苦難が続きました。20年に開催予定だったドバイ万博はコロナの影響を受け1年先送りになり、21〜22年に開かれることになりました。その分、今回の万博は準備期間が短くなり、工事の遅れなどで一部の施設が開幕に間に合わない事態が発生しています。
開幕準備の間から関西万博に関するニュースは目にしていました。関東圏に住んでいる人から「関西では万博に行く人いるの?」と聞かれたほか、国際的なイベントである割に盛り上がりに欠けているのではないかと疑問視する声もありました。
筆者自身は万博というものは世界史の教科書で目にしたことがあるワードとしか思っておらず、自分が関西に住んでいる間に身近に感じられる地で開催される実感が湧いていませんでした。しかし、開幕式前日のニュースを見て、いよいよ始まるのだなと思いました。せっかくの機会なので会場へ行き、さまざまな国のパビリオンを実際に見たいと考えています。
街中では関西万博公式キャラクターであるミャクミャクをよく目にします。大阪に行った際には、ミャクミャクのグッズを販売しているお店やオブジェが視界に飛び込んできました。
2025年4月12日 筆者撮影
大阪前のミャクミャクオブジェ
他にも、大阪駅や新大阪駅、天王寺駅などの主要ターミナルや宿泊施設、観光スポットが集まる市内の主要エリアには、企業との協働により「おもてなし花壇」が設置されています。これは会期中に国内外から訪れる来阪者を花や緑でお出迎えし、関西万博を盛り上げるために設けられているものです。一口20万円で、企業、住民が参加できるプロジェクトです。
2025年4月12日 筆者撮影
筆者が通う大学でも、万博に出展している施設に協賛していることを示すフラグを見かけました。
2025年4月14日 筆者撮影
準備段階では困難に直面し、一時は延期するのではないかとも言われた今回の関西万博。盛り上がりに欠ける懸念もありましたが、多くの企業や団体が万博を成功させようと、何かしらの形で関わっていることを知りました。日本で開催されるせっかくの機会です。足を運んでみませんか。
参考記事
13日付 朝日新聞朝刊(大阪14版)1面「万博きょう開幕『いのち・未来社会』テーマ184日間」
13日付 読売新聞朝刊(大阪13版)1面「大阪・関西万博きょう開幕」
参考資料
大阪市 「報道発表資料 大阪・関西万博会期中における『おもてなし花壇(スポンサー花壇)』の寄付金を募集します」https://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/kensetsu/0000642790.html
大阪市 「花飾りPROJECT」https://www.hanshinengei.co.jp/hanakazari/