この春、大学4年生になりました。学生生活も残り1年を切ったかと思うと、なんだか感慨深いです。先日、筆者が通うキャンパスで入学式が行われたと聞き、あの頃からどれだけの月日が経ったのかと思いを馳せました。あっという間に過ぎ去った3年間は、自由と迷いの連続でした。
入学したての頃、自由に時間割を組んで、アルバイトをしてお金を貯めて友達と遊び、夜遅くまで飲み会に参加して――そんな生活を思い描いていました。高校までの規則や制約から解放され、すべてが自分の手のひらにあるような感覚を持っていたのです。自由に過ごせる時間が待っていると信じていました。
高校時代は、メイクや服装を選んだり、大好きなライブに行ったりすることもできず、学校行事やコロナ禍での制限もあって、どこか窮屈さを感じていました。そんな私にとって、大学での自由はとても魅力的に思えたのです。
しかし、実際に大学生活を送ってみると、思いのほか「自由」が迷いを生むことに気づきました。最初に直面したのが履修登録でした。興味のある授業を取ると言われても、自分が何に興味があるのかがわからず、選択肢の多さに悩みました。サークル選びでも同じことが言えます。入ったら楽しそうだし、入らなければ損をする気はしますが、決められずに迷ってばかりでした。選択肢が多いことは確かに贅沢だけれど、逆にそれが「選ばなければならない」という重圧になり、どれを選ぶべきかがわからなくなる瞬間がありました。
また、人間関係の自由さにも気づきがありました。高校時代は誰かと一緒にいることが当たり前で、ひとりでいると周りからひとりぼっちだと思われないか常に不安でした。しかし、大学ではひとりでいることが特別なことではなく、むしろ自分の時間を大切にできることが魅力だと感じています。課題を提出しなければ自分の責任だし、全てを自分で決める必要がある場面ではプレッシャーもありますが、それもまた自分が選んだ結果だと考えています。
SNSやメディアで見る「キラキラ大学生」に悩むこともありました。華やかなイベントや旅行、友達とのつながり。それに合わせられない自分に少し自信を失うこともありました。でも大学生らしさとは、本当に自分に必要なものなのかと最近思い始めています。テレビやネットで見かける理想像に無理に合わせることなく、自分らしい生活を送ることこそが大切だと感じています。残りの1年間は、自分のやりたいことを全てやりきり、悔いのないようにしたいです。