世界4大テニス大会のひとつである全豪オープンの開催地であるオーストラリア。開催地であるメルボルンは今ラリアに短期留学に参加しています。今回は筆者の体験記を中心にオーストラリアについて紹介したいと思います。
・オーストラリアはどんな国?
南半球に位置するオーストラリアは約768万㎢を誇る広大な国土を持つ大陸国家です。国土面積は日本の約20倍、世界第6位を誇ります。首都はキャンベラで、人口は約2720万人。人口密度は1㎢あたり約3人です。
広大な面積に対して人口が少ないように感じるかもしれませんが、オーストラリアの国土の多くが降水量の少ない乾燥地帯にあたります。そのため、居住に適した地域が限られていることも、人口密度が面積に対して少ない要因のひとつとなっています。
・オーストラリアの特徴
ひっしゃが現在滞在している中で特に感じたオーストラリアの特徴は、以下の点です。
筆者が渡航した当初に特に驚いた点は、国際色豊かな点です。渡航以前まで西洋文化の影響が強い国の印象がありましたが、渡航してみると、かなり国際色豊かな光景を見ることができました。最寄りの駅では中華料理やインドカレー、イタリア料理、タイ料理などさまざまな国の料理店を見かけました。
2022年6月30日時点の発表になりますが、オーストラリア統計局(ABS)が発表した出生国・地域別の人口統計によると、海外で生まれた人が全人口(外国籍を含む)に占める比率は29.5%だそうです。
マーケットや町中のお店や広告など、至るところで国際色を感じることができます。
・オーストラリアは物価が全体的に高め
水1本が4$〜5$(日本円で400円〜500円)、外食すると食事のみで22$(日本円で約2200円)など、日本と比較すると物価が全体的に高い印象を受けました。しかし、最低賃金や平均年収も高く設定されています。オーストラリアの雇用形態は「フルタイム」「パートタイム」「カジュアル」の3種類に分かれており、パートタイムでも1時間約24.10$(日本円で2,506円)とかなり高い給与が支払われています。
【労働時間】
• フルタイム:週38時間以上、約24.10豪ドル(約2,506円)
• パートタイム:週20時間以下が一般的(最低1日3時間)、約24.10豪ドル(約2,506円)
• カジュアル:不定期(雇用主の需要に応じて変動)、約30.13豪ドル(約3,133円)
・水資源が貴重
国土の多くが乾燥地帯に属し、大陸の半分以上が年間降水量350mm以下のため、この国では水資源が非常に貴重とされています。そのため、水は4$〜5$と、日本と比較して非常に高い価格設定となっています。筆者のホームステイ先では、水をためて多くの食器を洗う方法、または食洗器で一度に洗い物を済ませる方法が取られており、日本と比較して限られた資源を効率的に使用している印象を受けました。
・環境保護への注力
オーストラリアの特徴のひとつが森林資源の豊かさです。筆者の滞在するビクトリア州では、公有天然林に関しては2024年初めに州有林での天然林商業伐採が終了しており、以後の伐採は禁止されています。私有天然林に関しては、土地所有者は地方自治体が定めるガイドラインに沿い、計画許可を得ることが求められています。
・プライベートの時間を重視
オーストラリアは午後5時までに閉まるお店が多い点も特徴のひとつです。カフェは15時までに閉まるお店も多く、渡航直後は閉店時間の早さに非常に驚いたことを覚えています。マーケットを中心に早朝開店、夕方には閉店といったスタイルを取っているお店が多く、またホームステイ先の家族や大学の教員の話を通して、趣味や家族との時間など、プライベートを重視していることが伝わりました。
・日本の文化への関心度は高いのか?
オーストラリアの現地の人々の日本への関心度は高いと感じます。本屋では「おにぎり(onigiri)」の作り方の洋書が、スーパーではキューピーなど日本のメーカーが陳列されており、マーケットなどでは「ジブリ」や「サンリオ」「ワンピース」などの日本の人気作品を展示したお店がごく当たり前に存在します。ホームステイ先のホストファミリーは「日本のメーカーは美味しいものが多く、価格としては高いが買ってしまう」と話しており、日本の食文化や日本のキャラクターの知名度の高さを実感しました。
・最後に
筆者は大学4年の最後に短期留学に参加するかどうかを非常に悩みましたが、プログラムに参加して非常に良かったと感じています。大学の授業を中心に英語の勉強はもちろん、ホームステイなどで現地の文化に触れることや、さまざまな学生と国際交流ができることは、言語学習だけでなく、自己の視野を広げる貴重な機会だと感じました。大学4年生に参加しても学びが多いことはもちろんですが、大学1〜2年生のときに参加できれば、将来の進路の指標のひとつにもなると感じます。短期留学に参加するかどうか悩んでいる学生には、ぜひ参加を勧めたいです。
参考資料:
NativeCamp.blog「オーストラリアの時給はどれくらい?最低賃金から時給の高い仕事まで!」2025年2月4日https://nativecamp.net/blog/20250204_study_abroad_australia_work
最終閲覧日:2025年2月23日
SBS日本語「オーストラリアの貴重な水資源とユニークな気候を理解する」
https://www.sbs.com.au/language/japanese/ja/podcast-episode/understanding-australias-precious-water-resources-and-unique-climate/isismpn6z
最終閲覧日:2025年2月23日
森林庁「合法伐採木材等に関する情報:オーストラリア」2024年6月17日https://www.rinya.maff.go.jp/j/riyou/goho/kunibetu/aus/info.html#b2_7
最終閲覧日:2025年2月23日
JAMS.TV「海外からVIC州訪問 1月に過去最多」2025年2月18日https://www.jams.tv/news/263371
最終閲覧日:2025年2月23日