最近、IoT(Internet of Things)という言葉をよく耳にします。これは家電や車など様々な身近な機器がネットとの通信を行うことで、便利なサービスを実現する技術をさします。今後より便利なサービスが期待される一方、懸念される問題があります。あらゆるモノがネットに繋がるということはサイバー攻撃の対象となり得るということです。私生活に関する情報が盗まれる、機器が誤作動を引き起こすなどの危険が考えられます。
これに対し、総務省と経済産業省が設置した作業部会がIoT機器の情報セキュリティ対策のガイドライン策定に向けて動くと今日の記事に書かれていました。このガイドラインでは、IoTに関するセキュリティ対策の指針と、企業の対策と問題に対する責任の範囲についてまとめられる予定で、これにより社会全体でのセキュリティレベルの向上が図られます。
技術やサービスが発展して広まれば広まるほど悪意に狙われるというのはジレンマとしか言いようがありません。しかし逆に言えば、ローカルな技術やサービスは狙われにくいはずです。おそらくスマホよりもガラケーの方が狙われにくかったのではないでしょうか。ただし、ローカルな技術は周囲からのサポートが少ないため、問題の対応や発展が遅くなる傾向があります。今後のセキュリティ対策としては、技術の共有化と独自化を合わせながら進むように思います。
今後、セキュリティレベルが上がったとしてもサイバーテロや情報流出が絶えることは無いでしょう。しかし、それでも努力を続けなくてはなりません。大事なのは雰囲気作りです。社会全体の守りが強くなれば、悪さは減り、悪さが減ると増えにくくなります。綺麗なトイレは汚されにくいのです。現在の努力が未来を良くしているのだと信じて進むことが肝要です。
参考記事:1月20日付読売新聞朝刊(東京14版)1面「家電・車・サイバー防御」