筆者はゴールデンウイークに宮崎県日南市にあるリゾート施設、サンメッセ日南を訪れました。
目の前には太平洋が広がり、巨大なモアイ像がずらりと並んでいます。海から吹き抜ける風も心地よく、景色を眺めているだけでも特別感を味わえる場所でした。
サンメッセ日南の絶景
(2026年5月4日筆者撮影)
当初は「絶景スポット」というイメージが強かったのですが、実際にモアイ像を目の前にすると、その大きさや存在感に圧倒されます。モアイ像と言えばイースター島の象徴ですが、なぜ宮崎に建てられることになったのでしょうか。今回はその謎に迫っていきます。
サンメッセ日南にあるモアイ像はイースター島の長老会から正式な許可を受けて復元されたもので「世界で唯一の公認モアイ」とされています。
サンメッセ日南のアフ・アキビの7体
(2026年5月4日筆者撮影)
島では900体以上が確認されており、多くは10世紀から16世紀頃にかけて作られたと考えられています。長い間、「なぜ作られたのか」は謎とされてきましたが、現在では祖先崇拝との関わりが有力視されています。つまり、亡くなった有力者や祖先の霊的な力を象徴する存在だったという説です。実際、モアイ像は海側ではなく集落側を向いているものが多く、「外敵を見るため」ではなく、「村を見守る存在」として立てられていたと考えられています。
宮崎県の日南海岸にモアイ像がある背景には、日本企業とイースター島の交流があります。1980年代、日本のクレーン会社「タダノ」が倒壊したイースター島のモアイ修復プロジェクトに協力しました。巨大な石像を立て直すには特殊重機が必要で、その技術支援が現地で高く評価されたといいます。その後、友好の証として、イースター島の長老会から日本でのモアイ復元が認められ、1996年にサンメッセ日南のモアイ像が完成しました。海を背景にイースター島を偲ばせる雰囲気のある場所としてこの場所が選ばれたそうです。
7体のモアイはそれぞれ異なる意味を持つとも言われ、「仕事運」「健康運」「恋愛運」などに関連づけられて紹介されています。モアイ像に触ると運気が上がるとされており、筆者が訪れた際も多くの観光客がモアイ像と一緒に写真撮影をしていました。
迫力あるモアイ像
(2026年5月4日筆者撮影)
いずれも高さは約5メートル前後、重さは10トンから16トンほどとされています。現代であれば重機で動かせますが、古代の人々はどうやって運んだのでしょうか。この問題は長年研究されてきました。かつては「丸太を使って転がした」という説が有力でしたが、近年注目されているのが歩かせた説です。モアイ像を少しずつ左右に揺らしながらロープで引き、前進させた可能性があるというものです。実験では、実際に人力で前進させることにも成功しています。
宮崎観光の定番スポットとして知られるサンメッセ日南ですが、実際に足を運ぶことで、その人気の理由を改めて実感しました。太平洋を望む絶景とモアイ像が繋いだ日本とイースター島の交流の歴史、その両方を楽しめる場所として、宮崎を訪れた際にはぜひ立ち寄ってほしいものです。
参考記事
朝日新聞 1996年4月6日付 「モアイ像出現!観光牧場が設置 宮崎県・日南海 岸【西部】」https://xsearch.asahi.com/kiji/detail/?1778487828626
読売新聞 1996年4月6日付 「複製のモアイ像“上陸”/宮崎・日南海岸」 https://yomidas.yomiuri.co.jp/yomiuri/articles/997599
参考サイト
宮崎てげてげ通信 「宮崎県にモアイ像がある理由。イースター島の長老会との関係」 https://miyazaki.tege2.jp/2014/10/7328/ (最終閲覧日2026年5月11日)
サンメッセ日南公式ホームページ https://sun-messe.co.jp/about/ (最終閲覧日2026年5月11日)
阪急交通社 https://www.hankyu-travel.com/heritage/latinamerica/easterisland.php (最終閲覧日2026年5月11日)
NATIONAL GEOGRAPHIC 「モアイ像、ロープで揺らして移動?」 https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/news/14/6283/ (最終閲覧日2026年5月11日)


