筆者は大阪府内に住んでおり、就職活動などで東京との間を往復する際、新幹線か飛行機かよく迷います。そこで、それぞれの特徴をまとめてみました。
東海道新幹線「のぞみ」の1時間あたりの運行本数は、最大13本。ホームに入ってきた新幹線の自由席に乗れば、乗り換え時間も短縮できます。1日の本数は323本で、提供される座席数は約43万席に上ります。
新幹線は毎日同じスケジュールで走っているわけではありません。乗客の動きに合わせて、ダイヤを調整しています。もし自由席が常に満席で座れない状態が続くと、利用者は「次は飛行機にしよう」と離れていってしまいます。ライバルである航空機に客を奪われないよう、常に快適さを維持する必要があります。そのため、沿線のイベントやスポーツの試合などの日程を加味しながら細かくダイヤを組んでいます。需要と供給のバランスが取れるよう臨時列車を設定し、混雑緩和に取り組んでいるのです。
東海道新幹線新大阪駅にて筆者撮影
新幹線は座席が広くゆっくり過ごすことができます。乗車時間が長いため、紙の新聞を広げて読むこともできれば、駅弁を食べた後にゆっくり眠ることもできます。
柔軟さは大きな強みです。インターネット予約では、指定席であっても乗車する直前まで予約変更が可能で、手数料がかかりません。このため、急な予定の変更も怖くありません。ネットが普及した今、あらかじめ決めた時間に縛られるのではなく、自分の都合に合わせて列車を選ぶという便利さが加わっています。
一方の航空機はどうでしょうか。羽田空港と伊丹空港を結ぶ路線では、毎日往復60便が設定されています。新幹線とは異なり、航空機は国の認可が必要であるほか、羽田空港の発着枠は予め決められており、日々の需要に合わせた増便はできません。
機内では空からの景色を楽しめるほか、マイル事業の充実も特徴的です。貯めたマイルは航空券に交換することが可能です。移動以外のサービスが充実しているのは、新幹線にはない魅力のひとつです。
しかし、伊丹空港の発着できる時間には朝7時から夜21時までと制限があり、これを超過すると関西空港に向かうか、欠航となるリスクもあります。実際に、この運用時間に間に合わず予定した飛行機が飛べず、翌朝の便への振り替えとなった経験もありました。
振替便のチケットは手書きのもの
※画像の一部を加工しています
航空機に乗るためには、手荷物検査を受けなければならない上、空港は都心から離れた場所にあるため、乗り換えが多くなる傾向にあります。
新幹線と航空機の間には、「4時間の壁」が存在します。鉄道で4時間を切る移動では鉄道が優位に立ち、4時間を超えると航空機が優位になるというものです。東京と京阪神を移動する人々の85%が新幹線を、飛行機を選択しているのが15%にとどまるのは、この原則を裏付けているようです。東京と大阪を結ぶ路線は、保安検査場から近い搭乗口であることがほとんどで、航空各社は利用者の移動の手間や時間を少しでも減らそうとしていることが伺えます。
時間が長くなるにつれ航空機利用が増える
日本経済新聞、「次世代新幹線 飛行機の牙城崩せ JR東日本」より引用
新幹線と飛行機どちらがいいのか、人ぞれぞれでしょう。とはいえ、交通機関には天候不良や事故などによる運転見合わせや欠航がつきものです。選択肢が複数あることは移動に伴う不安やストレスを大きく減らすことができます。今後、リニア中央新幹線も開業予定です。大都市間の交通がどのように変わっていくのか注目していきたいと思います。
参考記事
読売新聞、2026年3月15日、「混雑時に新発想 「のぞみ」増便 1時間最大12→13本 東海道新幹線ダイヤ改正」
日経電子版、2018年8月4日、「次世代新幹線 飛行機の牙城崩せ JR東日本」
日経電子版、2015年8月15日、「新幹線と飛行機の間にある「4時間の壁」」
参考HP


