沖縄で知った平和への思い 前編

先日、ゼミの合宿で沖縄を訪れました。その中で気づいたこと、感じたことをシェアする連載の前編です。私が沖縄県を訪れるのは4回目ですが、今回初めて訪れた場所がいくつもありました。

まず、向かったのは米軍基地を一望できる場所です。嘉手納基地の道を挟んで隣にある「道の駅かでな」には、展望デッキがあります。私が訪れた際には、すぐに見えなくなるほどのスピードで戦闘機が飛び立っていました。デッキには騒音を示すモニターがあります。飛行機が飛ぶと徐々に数字が大きくなり、90デシベルを示しました。国土面積が0.6%の沖縄県には、全国の米軍専用施設面積の7割が集中し、沖縄本島の面積の15%を占めるそうです。米軍基地がすぐ隣にあり、大きな負担を強いられている現状があると分かりました。

騒音の大きさを示すモニター(2026年3月3日筆者撮影)

また、本島南部にある糸数アブチラガマを訪れました。ガマとは自然洞窟のことで、沖縄戦時に日本軍の陣地壕になり、その後陸軍病院の分室となった場所です。ガイドの方に案内していただき、住民やひめゆり学徒隊、負傷兵だった方が残したガマの中での体験談をお聞きしました。当時の状況に思いを馳せると、胸が苦しくなりました。

陸軍病院の分室があった時、助かる見込みのない病人はガマの奥に隔離されたそうです。ガイドの方の案内で懐中電灯の明かりを消した時、日光の届かないそこにはただただ闇が広がっていました。この暗黒の中で家族の名を呼びながら死んでいった兵士たちが何人もいた、とのお話を聞きました。日本兵は住民がガマを出ていかないように見張り、殺された人も3人いたそうです。

戦争では人間が人間らしさを失う、という言葉が心に刻まれました。ガイドの方のように体験を語り継いでいく人たちがいることで、現在の私たちが戦争のむごさを知ることができていると実感しました。二度と戦争が起きてほしくない、と平和を願う思いを受け取り、つなげていく必要があると感じました。

現在、SNS上では沖縄に関するデマや差別的な言説が横行しているそうです。沖縄のメディアの方々はこれに対抗するためにファクトチェックをしたり、SNSで発信したりしているとおっしゃっていました。実際に訪れ、話を聞くことの大切さを強く感じます。

私たちが沖縄を訪れている間に、「アメリカ・イスラエルがイランを攻撃」というニュースが飛び込んできました。今この瞬間にも世界では戦争が続いています。多くの人が平和を求めているはずなのに、大切な命があるはずなのに、どうして戦争はなくならないのでしょう。私は4月から記者となりますが、自分に何ができるのか、記者は何をしなければいけないのか、今回の沖縄での学びを糧にずっと考えていきたいと思っています。

 

 

参考資料

沖縄県『沖縄から伝えたい。米軍基地の話。Q&A Book』

糸数アブチラガマホームページ