Tシャツにいくら出せる?

先日ふと気になって、Tシャツにいくらまでならお金をかけられるか知人に聞いてみました。ある人は千円、もう一人は5千円、私は1万円まで。ずいぶんとばらばらです。できるだけ安く買いたい気持ちは私にもありますが、よほど気に入ったデザインなら、それぐらい払っても惜しくありません。

価格の高いものはそれ相応には着心地がよく、長持ちするものが多いと思っています。ただ、必ずしも高いほうがいいとは限らないと、千円と答えた知人を見て思います。彼女は20代半ばで、ファッションにそれほどお金をかけません。GUの商品を好み、よく身につけています。トレンドのデザインを取り入れた服を低価格で手に入れられるGUは年々人気を集めていて、彼女の服装もいつもおしゃれです。この間も、可愛いスニーカーを履いていたのでどこのものか尋ねたら、GU、と返ってきました。デザインはNikeやadidasにもありそうです。経済力や価値観、年齢によって洋服にかけるお金の額はさまざまなのだと感じます。

GUの兄弟ブランドであるユニクロでは、およそ10年前から海外ブランドやデザイナーとのコラボ商品を販売しています。今シーズンはフィンランド生まれの「マリメッコ」とのコラボで、記事によると売れ行きは順調だそうです。それ以外の商品も、子どもの頃に比べると普段着に取り入れやすくなりました。デザインは相変わらずシンプルで着る人を選ばないものが多いですが、変わったなあと思うのはサイズ感です。ユニクロのTシャツは着丈が長すぎるように感じて、あまり好きではありませんでした。最近は肩回りや身幅にゆとりのあるものや、着丈のちょうどいいものも見つかるようになりました。地道なデザイン改善がされてきた、と記事にはあります。

Tシャツにいくら出せるか?の話で思い出したのが、1週間前にネット上で話題になった「女性と女性が持つブランドバッグのレベルは大抵相関している気がする」というツイートです。これは男性の発言でした。これを受けて、「#女の価値を決めるバッグ」というハッシュタグをつけて自分の使っているバッグの写真を投稿する人が続出。米袋をリメイクしたバッグや鮭の形をしたバッグなど、ユニークなものも多かったです。

高くてなかなか手が出せないですが、ブランドバッグはとても素敵で、持っている人も魅力的に映ります。持ち物や服装で人となりが判断されてしまうのも事実ですが、それで人の価値を決めるのは強引です。その人が愛着を持って、納得して身につけているのならいいのです。

15日付 日本経済新聞朝刊(東京13版)7面(総合5)「ユニクロと協業、好循環 海外ブランドやデザイナー」