行く気にならない都議会選挙

 来月2日に控える東京都議会選挙ですが、筆者は投票しに行くか迷っています。よく言われる、「若い人は政治に関心がないから、選挙にも行かない。」というわけではありません。せっかく政治参加ができる権利なので大切にしたいのはわかっていますが、投票先がない、というのが本音です。

 小池都知事は築地市場移転問題について、豊洲市場への移転を前提に調整するよう指示していたことが明らかになりました。昨年8月に知事に就任してからおよそ10か月。知事は「都民ファースト」を掲げて選挙を戦い、当選しましたが、結局移転問題についても真相が明らかになったかどうかあいまいなまま、集結に向かいそうです。

 日本経済新聞の本日の記事でも

市場問題は都議選の大きな争点になるとされてきた。

と記載されていますが、我々の生活に直結するようなものではなく、それによって投票先が左右されるような感じはしません。結局のところ、都民ファーストの会だろうと自民党だろうとどこが与党になったからと言って、我々の生活にあまり影響しないのではないでしょうか。

 前回の都議会選挙の投票率は、43.5%。前々回より10%以上低下するなど、年々下がり続けています。確かに、「都議会のドンが政局から離れる」「自民党から離党する」といった選挙の結末を左右するようなニュースは出ています。ただ、政治的な争いは、かえって都民の政治的関心を薄れさせるだけです。ただ、「都議会を変える!」ということではなく、以前知事が表明した「高校生への奨学金制度」や「保育士問題」といった、身近な問題をきちんと公約として掲げてくれないと、何が今までと違うのかわかりません。

 都知事選で候補者が各地を回って演説をしたときのように、議員一人一人が、党名に頼るのではなく、都民に訴えかける選挙戦をしてほしいと思います。

参考記事:
6日付日本経済新聞朝刊(東京14版)1面(総合)「市場、豊洲移転で調整」