〈特集〉JMS2023 未来のモビリティを考える(4)未来編

10月26日から11月5日にかけて、東京ビッグサイトで開催された「ジャパンモビリティショー」(JMS)。

会場では、自動運転車や空飛ぶクルマなどが多くの来場者を惹きつけました。

プレスデーの取材をもとにモビリティの未来について考える「〈特集〉JMS2023」。

最終回は「未来編」です。

 

◯ 「未来の東京」を体験

「未来の東京」を舞台に、映像や展示で次世代のモビリティを体験するプログラム「Tokyo Future Tour」。

エリアに入ると巨大なスクリーンを備えた「Immersive Theater」が来場者を迎え入れます。スクリーンでは5分ほどの映像が流れ、無人輸送トラックや自動消火ドローンなどが活躍する未来のイメージを体験することができます。

「Immersive Theater」(10月25日筆者撮影)

映像ブースの先には、実物が展示された「体験型コンテンツ」が用意されています。LIFE、EMERGENCY、PLAY、FOODという切り口から4エリアに分かれており、モビリティがどのように活躍するかが想像しやすくなっていました。実際に搭乗することも可能で、次世代モビリティをよりリアルに体験することができます。

また、会場には自動車メーカーだけでなく、ソフトバンクやメルカリ、JR東日本などの異業種も出展しており、モビリティ産業の裾野の広さを感じました。

「Emergency & Mobility」エリアでの実演の様子(10月25日筆者撮影)

JR東日本の水素ハイブリッド電車「HYBARI」(10月25日筆者撮影)

 

◯空飛ぶクルマ

こうした次世代モビリティの中でも特に注目を集めているのが「空飛ぶクルマ」です。JMSでもJoby AviationやSkyDriveなど複数の企業が出展しており、会場内で圧倒的な存在感を放っていました。

大手自動車メーカーでは、スバルが「AIR MOBILITY CONCEPT」を世界初公開し、詰めかけた報道陣に衝撃を与えました。

実は、スバルは戦闘機などを手掛けた中島飛行機をルーツに持ち、現在も航空事業を手掛けるなど、航空分野に強みを持っています。

すでに飛行実証も進められているといい、実現に期待が高まります。

スバルの「AIR MOBILITY CONCEPT」(奥)(10月25日筆者撮影)

取材陣の写真撮影に応じるスバルの大崎篤社長(10月25日筆者撮影)

 

電動化や自動化が急速に進むなど、「100年に一度の大変革」に直面する自動車産業。

こうした中、自動車中心だった「モーターショー」は、多様な移動手段や異業種企業をも包摂した「モビリティショー」へと姿を変えました。

未来の社会はどのように変化するのか、その過程において日本メーカーは生き残ることができるのか、急速に変化し続けるモビリティ産業から目が離せません。

 

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参考記事:

10月26日付 日本経済新聞朝刊3面(総合2)「ソフト・AI「クルマ」変える ジャパンモビリティショー開幕 感情解析し演出/自動運転、低コスト」

10月26日付 読売新聞朝刊(東京)2面(総合)「「モビリティショー」きょう開幕」

10月26日付 読売新聞朝刊(東京)8面(経済)「モビリティショー 最新鋭EV続々」

10月26日付 読売新聞朝刊(東京)9面(経済)「「移動」の在り方 提案 モビリティショー 快適さ・エンタメ性重視」

10月26日付 朝日新聞朝刊7面(経済・総合)「乗り物の祭典 モデルチェンジ途上 「未来の技術示せる」「車屋なので、それ以外は…」 きょう開幕」

参考資料:

スバル|オフィシャルサイト

三菱総合研究所「MRIマンスリーレビュー 2018年8月号」

Japan Mobility Show 2023|ホームページ