【前編】大阪・関西万博開幕から一周年 夢洲のこれからは

ちょうど1年前の2025年4月13日、大阪・関西万博がスタートしました。筆者は4月12日、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会が開催する開幕1周年記念イベントに参加してきましたので、まずはその様子を報告しましょう。さらに、記念イベントが行われた万博の開催地、夢洲(大阪市此花区)の現状をお伝えするとともに、夢洲のこれからや大阪・関西万博のレガシーについて考えたいと思います。

12日に開催されたのは、万博記念公園(大阪府吹田市)での「EXPO2025 Futures Festival」と大阪メトロ中央線夢洲駅の地上での「EXPO2025 Futures Station」です。今回は前者を取り上げ、後者は4月22日に掲載する予定です。

万博公園での催しの一部は事前抽選制となっており、外れてしまった筆者は自由入場のFood&Marketゾーンを訪れました。そこにはマレーシアやモザンビークなど10か国以上のキッチンカーが出店し、万博で出会った各国の料理を再び楽しめるとあって、どのキッチンカーの前にも長蛇の列ができていました。また、パビリオンごとの関連グッズを買うことができる物販コーナーや1日限りのオフィシャルストアにも多くの人が並んでいました。

(4月12日筆者撮影 大阪府吹田市、多くの人が集まったFood&Marketゾーン)

特筆すべきは、解体の進む大屋根リングの端材を利用した「インスタレーション・アートピース」が会場内に点在していたことです。シンボルだった大屋根リングは、北東部分200メートルを残し、他は解体されることになっていて、昨年12月には解体工事が始まっています。

解体された木材の一部は石川県珠洲市の復興公営住宅や「2027年国際園芸博覧会(横浜花博)」の大型モニュメントなどに再利用されることになっていますが、今回のイベントでは「万博から生まれた未来のカケラ」を表す作品群「Futures Piece Project」が展示されていました。万博から生まれた様々な未来の可能性を複数形の「Futures」で表しているそうです。

作品の一つである「Grand Ring Pieces」は長さ2ⅿ程の端材を90㎜角のキューブにし、実際の大屋根リングと同じ3.6mピッチの柱割りで配置しています。会場内には無数のキューブが広がりました。キューブに繋がった支柱が地面に埋め込まれ、押すと横に揺れるようになっていて、親子連れが揺れる様子を楽しんでいました。「記憶の集合と未来への分散」と題するフラワーアートは、8つのシグネチャーパビリオンから着想を得たという花が大屋根リングの一片に飾られたものです。

(4月12日筆者撮影 大阪府吹田市、「Grand Ring Pieces」メモ書きが残っている端材もあった)

三つ目の「Sign for the Futures」は1周年メモリアルイベント「EXPO2025 Futures」のロゴマークを大屋根リングの一片に描いたものです。筆者が訪れた催しは「EXPO2025 Futures」の一環で、2026年7月から10月にかけては全国6都市(東京、名古屋、広島、新潟、金沢、高松)を巡る「EXPO2025 Futures Tour」、2026年10月には「EXPO2025 Futures Summit」の開催が予定されています。このロゴマークは大阪・関西万博のロゴマークから覗いた先に見える未来の景色をコンセプトにしています。ミャクミャクを片手に、作品の前で記念撮影する来場客を多く見かけました。

(4月12日筆者撮影 大阪府吹田市、「Sign for the Futures」大屋根リングの一片にロゴが描かれている)

残念ながら抽選に外れてしまったため、復活したパビリオンやドローンショーを見ることは出来ませんでしたが、自由入場のエリアだけでも大阪・関西万博の遺産を感じられ、十分に楽しむことができました。

朝日新聞の報道によると、本イベントには約40万件の応募があり、抽選倍率は14倍に上りました。実際、会場である万博記念公園は、人がひしめき合い、移動するのに困難を感じるほどでした。去年の万博には多くの人々が今も関心を寄せています。このこと自体がレガシーだと言うこともできるかもしれません。4月22日掲載予定の後半の記事では、大屋根リングの解体工事が進む夢洲(大阪市此花区)の現状をお伝えします。あわせて大盛況だった万博が繰り広げられた夢洲のこれからについて考えます。

 

参考記事:

・2026年3月5日付 日本経済新聞「万博「大屋根リング」解体工事公開 能登復興住宅や横浜花博で再活用へ」

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF028GR0S6A300C2000000/

・2026年4月12日付 朝日新聞デジタル「ミャクミャクがダンス、ドローンショーも 万博開幕1周年イベント」

https://digital.asahi.com/articles/ASV4D2PGHV4DPQIP003M.html

 

参考資料:

大阪・関西万博開幕1周年イベントを開催!

https://www.expo2025.or.jp/news/news-20260326-03/

大阪・関西万博1周年メモリアルイベント「EXPO2025 Futures」の実施が決定!第一弾として2026年4月に万博記念公園と夢洲駅、2つの会場を舞台にイベントを開催!

https://www.expo2025.or.jp/news/news-20260313-01/