2月に入り道内は本格的な冬の観光シーズンを迎えています。
圧巻の大雪像で有名な「さっぽろ雪まつり」やアイスキャンドルの火が運河を彩る「小樽雪あかりの路」、湖水を凍らせたオブジェが幻想的な「支笏湖氷濤まつり」といったイベントや、スキーなどのウィンタースポーツを目当てに例年多くの観光客が訪れる時期です。
ただ、今年は大雪の影響から鉄道の大規模運休が相次ぎ、空の玄関口である新千歳空港が陸の孤島と化すなど、課題も浮き彫りとなりました。
◯記録的大雪 麻痺する交通網
先月下旬、札幌近郊は記録的な大雪に見舞われ、交通網が混乱をきたす事態となりました。
JR北海道の発表によると、25日から27日までの3日間で1407本もの列車が運休し、約41万人に影響が及びました。
新千歳空港ではこれにバスの運休も重なり、25日夜には空港内で約7000人が一夜を明かすこととなりました。
大雪の影響は長引き、除雪時間確保のための間引き運転や最終列車の繰り上げが2月に入っても続きました。
「さっぽろ雪まつり」が開催された2月4日から11日にかけて、札幌駅と新千歳空港を結ぶ「快速エアポート」は前年よりも115本多い183本が運休に追い込まれ、観光にも影響が及びました。
◯重なる4年前の記憶
道内では22年2月にも大規模な交通障害が発生しています。
詳細はあらたにすの別の記事にも書いていますが、その時も鉄道やバスが運休し、約3000人が新千歳空港に足止めされました。
この反省を踏まえ、JR北海道は除雪車や融雪設備の増強、利用者や関係機関への情報提供体制の見直しといった対策を講じてきました。
しかし、再び交通障害が起きたことからも、それらが万全に機能したとは言い難いでしょう。
特に情報提供に関しては前回指摘された、楽観的な運転再開見通しが徐々に厳しい内容に修正されるという問題が改善されず、空港を運営する北海道エアポート(HAP)がJR側に抗議する異例の事態となりました。
◯今後の対策は
今回の大雪を受け、JR北海道はHAPとのホットラインの強化や利用者への早めの情報提供など、新たな対応策を発表しました。
ただ、本州のJR各社に匹敵するようなドル箱路線を持たないJR北海道にとって、大雪対策にかかる費用は経営の重荷となっています。
鉄路を守るためにも、対策を一企業に丸投げするのではなく、国や自治体が全面的に支援するなど、抜本的な改革が求められているのではないでしょうか。
参考記事:
日経電子版「JR北海道、大雪影響3日間で1400本運休 新千歳空港の滞留陳謝」(2026年1月30日)
日経電子版「北海道エアポートがJR北海道に改善要請 運転再開見込み精度向上を」(2026年1月29日)
日経電子版「記録的大雪で列車1000本超運休 JR北海道、除雪の遅れ見通せず」(2026年1月26日)
日経電子版「深夜の新千歳空港パニック 「電車がない」3000人足止め」(2022年2月24日)
参考資料:

