青信号でも、突っ込んでくる車がいないかを見てから横断する。家を出る前には朝に使ったアイロンのコンセントを抜いたか確認する。中学生の時にトラックにはねられた経験から、非常に慎重に生きている私です。
今日の朝日新聞では住み慣れた環境に潜む死のリスクとして、住宅地や農地のそばにある用水路を挙げています。落ちて溺れるなどして、ここ数年で年に100人以上が亡くなっているといいます。
これから冬がやってきますが、地元の秋田をはじめ、雪国では身近な危険が増えます。一番よく聞くのは除雪中の事故で、特に屋根からの転落が大半を占めます。秋田県では多い年で200人以上の死傷者が出たこともあり、「雪下ろし注意情報」などで一人での作業を避け、命綱やヘルメットなどの安全対策をするよう呼びかけています。
実家では傾斜をつけた屋根に雪が滑り落ちやすい塗装をして、わざわざ上らなくても済むようにしています。ただ、そうして積もった雪で1階の窓がほとんど埋もれてしまうので、真冬は日中でも家の中が薄暗いです。
▲実家の横にある遊歩道。冬は通れなくなる。中央の赤白棒は道路の場所を示す(2017年12月31日撮影)
ときどき流雪溝への転落事故も起こります。これは道に積もった雪を流す水路で、設置されている地域では除雪の時間帯になるとフタを開けて一斉に放り込んでいきます。小学生の時には同学年の男子がここに落ちて川に流されかけ、大騒ぎになりました。つい2年前には近くの町で2歳の男の子が落ちて救出されるという出来事がありました。この流雪溝では投雪口に落下防止柵がついていなかったことがのちにわかりました。
記事によると、柵やフタなどの設備の設置には区間が長いほど多額の費用がかかり、予算との兼ね合いから対策を見送る自治体も少なくないのだとか。「管理者側が地元の住民と連携して対策が必要な場所を選び、優先順位を付けて実施していくことが、安全面でも費用面でも有効ではないか」という識者の指摘も載っています。
管理側の悩みもわかりますが、人命には代えられません。最近では危険箇所の確認・共有にデジタルマップを使う取り組みも見られます。安全対策を公だけにまかせず、私たちも普段から身の回りをチェックし、気づいたことがあれば共有していきたいものです。
参考記事:4日付 朝日新聞朝刊(東京14版)1面(総合)「(日常の先に 潜む死のリスク:1)用水路、死の危険 年100人以上死亡」、2面関連記事