デジタル電波時計がかなり普及した今は、大分経験することも少なくなりましたが、今も家のアナログ時計はときどき5分、10分…と遅れ、その度にちゃんとした時刻に戻す必要があります。時報を聞きながら調整しなければならず、筆者の中で面倒くさいことのひとつです。
それをオリンピックシーズンだけ、社会全体でやらないといけないのは、やはり現実的な選択肢ではなかったのでしょう。以前からコンピュータのプログラムや交通機関のダイヤ変更などが必要となり、混乱や経済損失が生じると言われていました。そして本日、読売新聞朝刊では、五輪・パラリンピック組織委員会の遠藤副会長がサマータイム導入を「困難」と判断したことを報じています。
あらたにすでは過去に、サマータイム導入に賛成の立場で書いた記事があります。(五輪のためだけ?サマータイム導入検討)しかし筆者はもとから反対でした。確かに猛暑を避けられるといったメリットもあるかもしれませんが、一方で導入したところで日の出、日の入りの時間は変わりません。自然のサイクルに抗うような制度では、健康面に影響が出るはずです。
もちろん、東京でオリンピックが開かれるという機会は、もう二度とないかもしれないですし、「選手ファースト」という考えもわかります。自分自身もできる限り協力したいと思っています。ただ、ここまでとは思っていませんでした。ボランティアにしても、通訳や医者も含め「無料」が前提になっているとは思っていませんでした。せめて、都(国)民セカンドくらいの、心の底から応援できるようなイベントになってほしいと思います。
参考記事:
28日付 読売新聞朝刊(東京14版)2面(総合)「五輪 サマータイム「困難」」