あなたのおすすめの一冊はなんですか。
この問いに様々な本を思い出し、なかなか一冊に決めることができないあなたはきっと本が好きで普段から読書に親しんでいることと思います。その一方で全く思い浮かばない人もいるのではないでしょうか。
本に親しみのない人も人からおすすめを紹介されることは、読書を始めるきっかけになるかもしれません。
12日付読売新聞朝刊では「夏休みの一冊」特集が掲載されています。読書委員21人がそれぞれおすすめの一冊を紹介しています。どれも特徴的な世界観を持つ魅力的な本ばかりです。私は東京工業大准教授の伊藤亜紗氏が紹介している『人間をお休みしてヤギになってみた結果』に特に惹かれました。
「主人公はある日悩むことそのものから解放されるためにヤギに変身してアルプス越えをすることを決意。本書はその過程のドキュメントだ。」
あらすじからはその内容が全く想像できません。非常に面白そうです。
大学2年生の夏休み、私は怪我の治療のため1か月間入院をしていました。その間、さまざまな本を読みました。もちろん持参した本も読みました。しかし、見舞いに来た先輩や友人たちが持ってきたおすすめの本に特に面白さを感じました。
彼らが持ってきた本は青春小説や時代小説、推理小説など多岐にわたっており、知らない作家の作品や書名を聞いたことのないものばかりでした。それらを読んでいて感じたことがあります。それは、おすすめの本には自然とその人の人柄が表れるということです。
友人同士でそれぞれのおすすめの一冊を交換することをお勧めします。普段自分が手にしない本に出会え、その人の意外な一面に気づけるかもしれません。
夏休みは普段の忙しい日常から離れることができる、読書に最適な時です。本に集中すると経験したことのない世界を体験しているような気分になることができます。本の世界に没入し、自分の「おすすめの一冊」を作ってみてはいかかでしょうか。
私はこの夏、ヤギの世界を体験してみようと思います。メェ~。
参考記事:
12日付 読売新聞朝刊(大阪13版)9,10面(文化)「読書委員が選ぶ「夏休みの一冊」」