ランドセルを玄関に放り公園へと駆けていく。先にキャッチボールを始めていた友達の輪に加わり、ある程度の人数が集まったらプレイボール─。小学生の時の放課後のワンシーンです。あの頃は意識するわけでもなく、遊ぶなら「外」という習慣が身についていました。宿題もせず門限ギリギリまで遊ぶ。それが日常でした。
その公園では今、マンションの建設が進められています。街の再開発の一環です。住宅が次々と出来上がり人が増える一方、公園は姿を消していきます。子どもたちの遊ぶスペースがなくなり、外で遊ぶ機会自体が減っていることも納得できます。
2013年実施の「体力・運動能力調査」は、外遊びの機会減少を如実に反映する結果となりました。1985年をピークに運動能力は毎年低下傾向。中でもソフトボール投げの成績(10歳男子)は89年と比べ約4メートルも下がっています。背景にはボール投げ禁止の公園やエリアの増加があるそうです。
こども環境学会(東京)の仙田満代表理事は
「遊び場の減少やゲーム機器の普及で外で遊ぶ機会が減ってしまったが、仲間と外で遊ぶことで社会性が育まれ、体力や運動能力も自然と身につく」(=読売新聞)
と指摘します。
外で遊ぶのがいいと言うものの、そのスペースが消えつつあるのが現状です。仙田さんがおっしゃるように、外遊びは体力や運動能力以外の面にも与える影響は大きいのです。私たちはどうすればよいのでしょうか。どうすべきなのでしょうか。知恵をお貸しください。
【参考記事】
13日付 読売新聞朝刊(大阪14版)1面「子供『投げる力』減少」・3面「外遊びの機会 減少」