大阪といえば、何をイメージしますか。たこ焼き、お好み焼きなどの食べ物を想定される方もいれば、ユニバーサルスタジオジャパンや通天閣、あべのハルカスなどの施設をイメージする方もいるかもしれません。しかし、それが変わるかもしれません。
高級旅館などを運営する星野リゾートの星野佳路代表が24日記者会見をし、JR大阪環状線の新今宮駅前につくる大型観光ホテルの概要を発表しました。ホテルは20階建てで、温泉施設やカフェなどを設置。そして庭や様々なイベントを開く緑地エリアも設けられる予定です。
このあたりの地区は、日雇労働者の街として知られる「あいりん地区」の近くであり、安い簡易宿泊所が集まるところです。しかし、人々が抱く懸念を星野代表は「先入観さえ持たなければ新今宮には高い潜在力がある」と一蹴。むしろ、関西空港からJRや南海電鉄で乗り換えせずに来ることができるうえに、観光名所の通天閣やあべのハルカスが徒歩圏内にあるという利便性に注目し、「大阪にいるんだと自覚できるディープな空間。どこの店へ行っても大阪弁で話しかけてくる人情味にあふれた人が多く、大阪ならではの体験ができる」と話しました。
もし私が「大阪のよさはどこにあるのか」と聞かれたら、間違いなく「人」と答えます。同じ関西人として、大阪人ほど個性が強く面白いキャラを持つ人はいないと自信をもって言えるからです。ただ、「どのあたりが面白いのか」と聞かれると、こればかりは実際に大阪へ出向いてそのキャラを肌で感じてもらうしかありません。だからこのホテルが建ち、大阪の観光名所になることで、観光客にとって大阪の街やそこに住む人がますます身近になり、「素敵な街だなあ」と感じてもらえる機会が増えることを期待しています。
なんせ、大阪はもっとおもろい街になるんやで。楽しみにしときや。
参考記事
25日付 朝日新聞朝刊(京都14版)6面(経済)「新今宮 ホテル新風」
25日付 読売新聞朝刊(京都13版) 8面(経済)「通天閣エリアに新風」
25日付 日本経済新聞朝刊(京都13版)15面(企業・消費)「星野リゾート ナニワに挑む」、39面(関西経済・京滋)「利便性・ディープさ強み」