「新型コロナウイルスワクチン職域接種の予約を受付いたします。接種を希望される方は、予約サイトより本メール記載のIDとパスワードでログインしていただき、予約をお願いいたします」
7月9日18時50分、大学の事務室から職域接種の案内メールが届いた。2時間後にメールに気づいて接種予約サイトを開くと、既に初日は「キャンセル待ち」状態。2日目も埋まり始めており、辛うじて空いていた「13日14時40〜50分」の枠を予約した。
そして、本日、待ちに待ったワクチン接種だ。
接種会場は、キャンパス内にある今年改築されたばかりの建物内。1階の受付で事前に用意していた予診票、接種記録書を確認してもらい、その後、接種が行われている3階に案内された。そこでは、医師による予診、看護師による接種、接種後の経過観察が行われていた。
パーティションで仕切られている接種ブース。(13日、筆者撮影)
私は健康状態に問題がなかったため、予診も1分足らずで終わり、すぐに接種ブースに案内された。ブース内には看護師が一人。「少し冷たいですよ」とわたしの左腕をアルコール消毒し、注射器をチクリ。これもまた1分程度だ。
接種後、確認したいことがあったので看護師に尋ねてみた。
「接種後ってサウナに行っても良いんですか?」
私は自他ともに認めるサウナ好き。1日でも入れない日があると、苛立つほど重度の依存症だ。接種会場で配られた「ワクチン接種後のご案内」には、「サウナは控えてください」とは書かれていないし、確認程度に尋ねてみた。
しかし、看護師は苦笑いしながら、「サウナに入って体調不良を起こす可能性もあるので、今日は我慢しましょう」と一言。無念さを噛み締め、今日だけは、とサウナを諦めることに決めた。
接種後は、「接種済証」を発行してもらい、待機スペースに案内された。接種直後にアナフィラキシーや「血管迷走神経反射」の症状が現れる恐れがあるからだ。待機時間は15分から30分。予診の際に医師から指定される。私は体調もよく待機は15分であった。私の体調に変化はなかったが、隣の人が「立ちくらみがする」と係員に声をかけて、車椅子で運ばれていった。立ちくらみは血管迷走神経反射の症状であり、ワクチンの副反応が現れたのだろう。
接種後、待機スペースで経過観察をしている。画像一部加工。(13日、筆者撮影)
15分が経過し、待機時間を終えると、同じ時刻に接種を受けていた友人と合流した。友人は「やっと、接種できてよかった」と語る一方で、「副反応が少し怖い」と接種後数日以内に現れる可能性のある症状を危惧していた。
ワクチン接種は日常を取り戻すうえでの頼みの綱である。しかし、最も高い発症予防効果が得られるのは、2回目を接種してから7日程度経ってからだ。1回目の接種後から2週間程度は、ワクチンを受けていない方と同じくらいの頻度で発症してしまう、との研究報告もある。そのため、1回目が終わったからとはいえ、決して気を抜いてはならない。
日常を取り戻すために、もう一踏ん張り。
参考記事:
13日付朝日新聞朝刊(大阪14版)1面「ワクチン供給減『改善を』」
参考資料:
厚生労働省「新型コロナワクチンQ&A『ワクチン接種後に新型コロナウイルスに感染することはありますか。』」
https://www.cov19-vaccine.mhlw.go.jp/qa/0016.html
厚生労働省「新型コロナワクチンを受けた後の注意点」