今日から新年度です。ツイッターでは午前8時頃、「新社会人」や「新入社員」という言葉がトレンド入りしていました。今月から労働政策も見直され、同一労働同一賃金の原則がこれまでの大企業に加えて中小企業にも適用されます。また、希望する社員が70歳まで働ける環境を整備することを企業の努力目標にするなど、働く環境も大きく変わろうとしています。
企業の採用情報サイトを閲覧すると、DX推進職やエンジニア職などを多くの会社が募集していることがわかります。国家公務員試験でも「デジタル職」の新設が検討されるなど、ITの知識を持った人材が求められているようです。
本日付の日経新聞朝刊では、新入社員にプログラミング研修を行っている会社が紹介されていました。
楽天は18年度から技術系以外の新入社員にも、3~6カ月かけてプログラミングなどの技術研修を実施。基本学習を終えたらチームを組んで「ハッカソン」を開き、ウェブサービスなどを作りあげる。
ちなみに「ハッカソン」とは、システム開発者が力を合わせ、短期間で集中的に進める開発作業のこと。プログラムの改良を意味するハック(hack)と、マラソン(marathon)を組み合わせた造語です。
さらに、今春から小学校でプログラミング教育が始まります。プログラミングという科目名こそありませんが、算数や理科、音楽などの授業を通して「プログラミング的思考」を育成することを狙いとしています。例えば、算数では図形を描く手順をプログラミングします。ペンを下ろす、長さ100進む、右に120度曲がる、など「動きに対応した命令」を作成し、動作、改善といった作業の流れを学びます。
さて、私たち大学生は何をすればよいのでしょうか。
プログラミングを学ぶといってもJava、C言語、Python、PHPなど様々な言語があり、その役割も異なります。「目的がないと何からやればいいのかわからない」と感じることもあります。しかし、プログラミングは意外と身近にあるかもしれません。
Excelは関数を組み合わせて計算処理を行うので、プログラミング的な要素があると思います。また、統計学の講義ではRを用います。R言語もデータ解析に特化したプログラミング言語の一つですし、統計分析そのものをPythonなど他の言語を用いて処理することもできるようです。
今後必要になるITの知識はプログラミングだけではありません。データベースやネットワーク、セキュリティなど幅広い知識が求められます。情報処理技術者試験の入門として近年人気の「ITパスポート試験」は、令和2年度の受験者総数の18%が大学生でした。
新年度。デジタルネイティブ世代の名に恥じないように、AIやデータ分析など情報技術について関心を持っていこうと思います。
参考記事:
1日付 朝日新聞朝刊(東京13版)7面「賃金や待遇、経済も男女差」
1日付 日本経済新聞朝刊(東京12版)16面「新人よ、仕事を創ろう」
参考資料: