人工知能の技術が発達したことにより、あらゆる分野で利用されるようになってきました。有名なところではIBM社の「ワトソン」があげられます。元々はクイズ番組の問題に対して自動で答えることを目的として造られ、見事に人との対戦に勝利しました。現在「ワトソン」は医療や金融の分野で利用が進められています。
人工知能の進化は、インターネット普及などによるデータ量の増加、情報処理能力の向上、分析手法の発達によるものです。今後はより一層、さまざまなサービスに利用されていくことは間違いありません。データ分析を学ぶ筆者にとっては目が離せない話題です。
「君たちがこれから闘うのは人間ではなく、コンピュータだ」。以前、そう言われたことがあります。今ある仕事は、コンピュータの発達により、近い将来に肩代わりされてしまう。だから、コンピュータにはできないことを身に付ける必要があるということを示しています。
人工知能やコンピュータの能力が高まることで、これまで知られなかった知識の発見、作業の効率化、新サービスの誕生が期待されます。でも、それに伴い人間の仕事がコンピュータに奪われる恐れがでてきています。コンピュータに人件費はかかりません。なので、経営者は人と同じ成果を出せる機械があり、導入コストが低ければそれを利用するでしょう。
私たちが仕事を続けるには、コンピュータにはできないことをしなくてはいけません。しかし、コンピュータも力をつけて可能なことが増えていきますから、それに負けないように変化していく必要があります。それができなければ、誰がやっても変わらないような低賃金な仕事に就くことになりかねません。人工知能の進化によって得られるものは大きいでしょうが、それを他人事として感心している場合ではありませんね。
参考記事:8月14日付日本経済新聞朝刊(東京14版)25面(経済教室面)「進化する人工知能」