今、新型コロナウイルス感染症の拡大は重大な局面を迎えています。東京都で一日で確認された感染者数はついに3桁に達しました。
私たちの生活もつい数か月前とはがらりと変わり、メディアで取り上げられるニュースも友人との会話も新型コロナウイルスの話題で持ちきりです。私も友人と遊ぶのを控えています。アルバイト先の飲食店も営業時間の短縮や客足の落ち込みからあまりシフトに入れず、家で過ごす時間がとても増えました。
飲食業やサービス業を中心に、感染拡大に伴う自粛で経営危機難に陥っている企業が出始めています。今月から社会人として新生活を始めるはずだった新規卒業者のうち計56人が入社直前に内定が取り消しをされたようです。せっかく努力をして手に入れた内定を取り消されて、再び就活に追い込まれ、生計の手立てを失った新卒者の心境を思うと掛ける言葉もありません。
これまでも景気変動や災害があるたびに立場が弱い新卒者が内定を取り消されています。その背景には「切り捨てても、学生なら文句を言わないだろう」という企業の傲慢な考えが透けて見えます。
この窮状は決して新卒者だけではありません。派遣切り、非正規雇用やバイトの雇止め、自宅待機命令など、弱い立場にある人たちが真っ先に打撃を受けており、生活が苦しくなってしまう人が徐々に増えているようです。
しかし、このままこの状況に泣き寝入りしていいのでしょうか?
今こそ、働き方を見直す時期なのではないかと思います。本当の意味の「働き方改革」です。
弱者が泣き寝入りすることのないように、雇用を守る制度をさらに強くするとともに、オンラインでの作業の浸透など勤務のやり方そのものが見直されることを願います。
参考記事:
4日付 朝日新聞朝刊3面 (総合)「コロナで内定取り消し「まさか自分が…」」