免許切り替えの前に、ルールの理解を

朝日新聞によると、「外国人が運転する車による死亡・重傷事故が近年増加傾向」にあり、「2025年は587件で、統計が残る2006年以降で2番目に多かった」といいます。

 

筆者も25年5月、切り替え制度を利用して韓国の運転免許証を日本の免許証に切り替えました。京都市伏見区にある京都府警運転免許試験場で、住民票や母国の運転免許証のコピーなどの書類を提出しました。

 

当時、筆者は「こんなに簡単に免許がもらえるのか」と驚きました。ウェブサイトに記載されている必要書類を準備して提出すれば、3時間ほどで日本の運転免許証を受け取れたからです。特に、韓国を含む35の国・地域は「特例」の対象とされており、日本の交通ルールを確認する「知識確認」や、実際に運転を行う「技能確認」が免除されます。免許証を受け取る際、担当者の方から「ちゃんと日本のルールを勉強してから車に乗ってください」と言われたことが、今でも印象に残っています。

 

筆者の母国である韓国と日本では、交通ルールに大きな違いがあります。まず、走行方向が逆です。また、韓国では右折の際、信号を待たずに直進車や歩行者がいなければ曲がることができます。高速道路の制限速度も、基本的に100キロで、場所によっては120キロまで認められている区間もあります。そのため、筆者は免許を切り替える前後に、YouTubeなどを通じて日本の交通ルールを徹底的に学びました。初めて日本で運転する際には日本人の友人に同乗してもらい、運転について教えてもらいました。

 

日本で安全に運転するためには、日本の交通ルールをしっかり学ぶことが不可欠だと思います。外免切り替えの厳格化によって、知識確認は10問から50問に増え、合格基準も「7割以上」から「9割以上」へと引き上げられました。また、技能確認についても、右左折違反などに対する採点が厳格化されたといいます。警察庁によると、昨年10月から12月にかけて知識確認を受けた人は延べ2万7354人で、そのうち42.8%にあたる1万1716人が合格しました。さらに、技能確認の合格率は13.1%だったそうです。

 

ただし、韓国などの外免切り替えでは試験が免除されるため、日本の交通ルールの理解が個人の努力に委ねられている面があります。事故を起こした運転者の国籍として韓国・朝鮮籍の人が少なくないこともあり、知識確認や技能確認が免除される特例対象国についても、交通ルールを十分に理解させる仕組みが不可欠だと考えています。

 

<参考記事>

朝日新聞デジタル、2026年3月3日「増える外国人運転の事故、4分の1が「外面切り替え」 昨秋から手続き厳格化、通過率半減」(最終閲覧日2026年3月28日)

読売新聞、2026年3月2日「「外面切替」厳格化、知識確認の通過率が9割→4割に大幅減少…警察庁」(最終閲覧日2026年3月28日)

日本経済新聞、2025年7月29日「外国人運転手の死亡・重傷事故、全体の2%超え過去最高 25年上半期」(最終閲覧日2026年3月28日)

大阪府警察「外国免許証から日本免許証への切り替えて手続き」https://www.police.pref.osaka.lg.jp/tetsuduki/untenmenkyo/3694.html(最終閲覧日2026年3月28日)