八栗寺―多くの参拝客で賑わうワケとは―

元旦、香川県に帰省していた筆者は、高松市にある八栗寺(やくりじ)を訪れました。標高366メートルの五剣山の中腹に位置し、四国八十八ヶ所霊場の第八十五番札所として知られています。古くから信仰を集め、正月には初詣の参拝先としても多くの人が足を運ぶ場所です。近くには有名な「うどん本陣 やまだ屋」もあり、山中にありながらもアクセスが良いことが特徴です。筆者が訪れた際も県内外の車で道路は渋滞していました。

「うどん本陣 やまだ屋」のうどん

(2025年5月18日 筆者撮影)

 

寺へは徒歩で登れますが、ケーブルカーを利用して向かうこともできます。山の斜面を一気に進むケーブルカーのからは高松市街や瀬戸内海が眼下に広がります。筆者自身、久しぶりのケーブルカーで日常生活とは異なる時間の流れを楽しみました。

八栗ケーブル

(2026年1月1日 筆者撮影)

 境内へと足を踏み入れると、周囲の静けさが印象に残ります。人の往来があるにもかかわらず、どこか落ち着いた空気が流れており、自然と気持ちが引き締まりました。冷たい空気の中で響く鐘の音や読経の声は、山寺ならではの雰囲気を強く感じさせます。

 

多くの参拝客で賑わう八栗寺

(2026年1月1日 筆者撮影)

 

八栗寺は弘法大師空海ゆかりの古刹としても知られており、長い歴史の中で多くの人々の祈りを受け止めてきました。特に毎年初詣の時期には、家内安全や無病息災、仕事運の向上など、さまざまな願いを胸にした参拝者が訪れ、静かに手を合わせます。

八栗寺の案内板

(2026年1月1日 筆者撮影)

 厄除けや開運の寺としても知られていますが、岩肌が間近に迫る参道や山の地形を生かして建てられたお堂など、五剣山の自然と一体化した境内の光景は忘れられないことでしょう。

 

境内を一通り巡った後、周囲をゆっくりと散策しました。山容の荒々しさと、そこに寄り添うように佇む寺院の対比を写真に収める人の姿も多く見られました。近くには多くの屋台が出ており、筆者も思わずベビーカステラを購入しました。寒い中、アツアツのカステラに思わず頬が緩みました。秋には紅葉も楽しむこともでき、季節によって表情を変える景観は見どころの一つです。

 

四国霊場としての歴史的価値と、山寺ならではの自然環境を併せ持っているのが八栗寺です。元旦という節目の日に訪れたことで、その空間が持つ静けさや重みをより強く感じることができました。ひと月が経った今でも、五剣山の清涼な空気や境内の佇まいは記憶に残り、多くの人々によって大切にされてきた理由を改めて思い起こさせてくれます。

 

 

参考サイト

【公式Webサイト】第85番札所 五剣山観自在院 八栗寺 https://yakuriji.jp/

八栗ケーブルTOPページ https://www.shikoku-cable.co.jp/yakuri/