年明け1月1日から4日にかけて年末寒波が到来すると予想され、日本海側では大雪への警戒が呼びかけられています。京都市内でも、この時期は冷え込みが厳しく、寒さが続けば、金閣寺の美しい雪化粧を目にすることもできるかもしれません。
金閣寺の正式名称は鹿苑寺(ろくおんじ)といい、臨済宗相国寺派の禅寺です。室町幕府三代将軍・足利義満によって建立され、舎利殿「金閣」がとくに有名であることから、一般には金閣寺と呼ばれるようになりました。金閣は三層構造になっており、二層と三層には金箔が貼られています。太陽の光を受けて輝く姿も印象的ですが、雪が積もると金色と白の対比が際立ち、まったく異なる表情を見せてくれます。
今年2月上旬、京都市内にも寒波が到来し、雪が積もりました。「雪化粧した金閣寺を見に行きたい」と思った筆者は、まだ外が暗い朝6時に起きだし、朝一番で足を運ぶことにしました。京都の雪は長く残らないことが多く、日が昇るにつれて溶けてしまうため、早朝の行動が肝心です。
市内に積もる雪
(2025年2月9日筆者撮影)
金閣寺の開門時間は午前9時ですが、到着してみると、すでに長蛇の列ができていました。観光客だけでなく地元の人の姿もあり、雪の金閣寺への関心の高さを改めて感じさせられました。
境内に足を踏み入れると、そこには息をのむような光景が広がっていました。雪をまとった金閣が静かに佇み、鏡湖池の水面にはその姿が映し出されています。雪が音を吸い込むのか、多くの人が訪れているにもかかわらず周囲は不思議なほど静かで、時間がゆっくり流れているように感じられました。
雪化粧した金閣寺
(2025年2月9日筆者撮影)
多くの人で賑わう金閣寺
(2025年2月9日筆者撮影)
雪の金閣寺は毎年必ず見られるとは限らないそうです。京都市内で積雪があっても金閣寺周辺では積もらないことも多く、条件がそろった時にしか見ることができません。また「雪の金閣寺かつ晴天」はさらに珍しいとされているおり、筆者もパワーをもらえたような、そんな気持ちになりました。
厳しい寒さの中でこそ映える雪の金閣寺の美しさ。寒波への警戒や防寒対策は欠かせませんが、もし運良く雪の日に出会えたなら、冬の京都ならではの特別な風景を見に行くこともおすすめです。
参考サイト
「臨済宗相国寺派 金閣寺」https://www.shokoku-ji.jp/kinkakuji/about/


