ブラックフライデーで荷物が届かない 消費者ができる行動とは

今日、11月28日は「ブラックフライデー」です。米国では、感謝祭の翌日に当たるこの日、小売店が大規模なセールを実施します。近年はこの文化が日本にも輸入され、多くのECサイトや実店舗がこの時期にブラックフライデーセールを開催するようになりました。筆者もオンラインで開催されているセールを利用して、日用品をまとめて購入しました。お得に買い物ができる機会とあって、消費者には嬉しいイベントですが、物流の現場では荷物が滞り、届きにくい状況が広がっています。便利なショッピングの裏側で何が起きているのでしょうか。

今週に入ってから、物流大手は荷物量の急増を理由に配達の遅延が生じていると相次いで発表しました。ブラックフライデーセールにお歳暮の時期が重なったことが影響していると見られます。さらに、物流業界では以前から人手不足が深刻で、昨年からトラックドライバーに適用されている残業時間の規制によって、1日に運べる荷物量が制限される状況になっています。こうした要因が重なり、長時間労働を前提に成り立ってきた旧来の物流システムが限界に近づいていることが浮き彫りになっています。とりわけ配達のラストワンマイル、つまり消費者に届ける最終区間に負担が集中し、注文が一気に増えるイベント時にはその弱点が際立ちます。

こうした状況の中で、私たち消費者にできることは何でしょうか。物流の持続可能性を支えるために、今日から実践できる行動があります。まずは再配達を減らすことです。不在による再配達は、配送業者にとって大きな負担となります。自宅への配送を希望する場合は、確実に受け取れる日時を指定することが重要です。また、玄関前などへの置き配や、コンビニエンスストア、宅配ボックスでの受け取りを積極的に利用することも有効です。

さらに、複数の商品を購入する際は、できるだけまとめて注文することで配送回数を減らすことができます。セール時に「本当に必要か」を一度立ち止まって考えることも大切でしょう。お得だからという理由だけで不要なものまで購入してしまうと、結局は無駄な出費と物流を生み出すことにつながります。こうした小さな行動の積み重ねが、物流全体の負荷を減らすことにつながります。

オンラインショッピングがもたらす利便性は、多くの人々の生活に欠かせないものとなっています。今後もこの仕組みを維持していくためには、消費者一人ひとりの協力が不可欠です。便利さを享受する私たち自身が、物流を持続可能にする一員であるという意識を持ち、少しの工夫をすることが大切ではないでしょうか。

 

参考記事:
27日付 朝日新聞朝刊(東京13面)7面(経済) 「『お得感』競い、商戦白熱 ブラックフライデー10年目」
読売新聞オンライン「佐川急便『全国で配達遅延』…ブラックフライデーやクリスマスに備えた体制強化を『荷物量』が上回る」,2025年11月26日

参考資料:
国土交通省東北運輸局「物流の『2024年問題』とは