秋が深まり、一気に東京は気温が下がった。その様な中筆者は先日、秋深まる京都に足を運んだ。週末の冷え込みを経験した京都は一気に紅葉が色づき、国内外問わず多くの観光客で賑わっていた。
永観堂にて、筆者撮影(3枚)
昼間の京都ももちろん良いが、昼間には見れない顔を見ることができる夜のライトアップをしている寺院にぜひ足を運んで欲しい。普段見えない顔を見ることができる。私が足を運んだのは、紅葉の名所として知られる「永観堂」。境内にある3千本以上の樹木が照明によって色づき、中心にある池の水面にも映し出されるのだ。
夜の特別拝観「もみじのライトアップ」は6日から12月4日まで(受け付けは午後5時半~8時半)行なっている。入場料は、中学生以上600円。
その後、アジアでロマンチックなレストラン50にも選出されたレストランに足を運んだ。ここは外国かと錯覚するくらい外国人観光客のお客様で店内が溢れていた。(店員さんと東京から来たと一言話しただけで、プレートで歓迎をしてくれた。圧巻のホスピタリティだった。)
おいでやすはようこそという意味。FORTUNE GARDEN KYOTOにて筆者撮影
京都在住の友達に案内をしてもらっていたのが、ここ近年で京都を取り巻く環境は大きく変わってきたと嘆いていた。
昨今京都では観光客のインバウンド対策が急ピッチで行われている反面、観光客のマナーが大変問題になっているそうだ。立ち入り禁止の場所に足を踏み入れてしまったり、食べ物を写真を撮ることを目当てに購入しゴミが街に溢れているなど、聞いていて耳を塞ぎたくなる様なことばかりだった。楽しみ方にもルールがあると思う。
特に問題になっているのは、SNSの多くのフォロワーを持つ「インフルエンサー」の真似をして良い写真を撮ろうとする人々の問題行為だという。確かに、訪れた京都でも国内外問わず多くの観光客が、平気でルールを破って写真を必死で撮っている様子を何件も見た。この様な問題は、日本中の観光地ではどこでも起き得る現象だ。
何か打開策はないかと調べて見た。
北海道美瑛町では、「インスタ映え」を目的に観光客が農地を踏み荒らすなどのマナー違反が増加。そこで、地元の農家10人が力を合わせて「畑看板プロジェクト」に取り組み3日で100万円が集まったそうだ。
試験的にベストショットが取れる「撮影ポイント」を3ヶ所設け、プロジェクトの核となる「看板」を立てるそうだ。直接的に立ち入り禁止を訴えないこの看板は画期的なアイデアだ。更に、この看板には、立ち入り禁止の文字ではなく農地所有者の名前を書き、さらに農家のSNS、オンラインショッピングサイト、「プロジェクトのウェブサイト」へのリンクや、プロジェクト協力金の支払いができる「QRコード」を盛り込む。観光客もプロジェクトの当事者になることができるのが、この良い点だ。
この様な画期的な施策がうまくいった場合、他の観光地でも大いに応用できる。東京オリンピックを目の前にした日本は今、対策に追われている。だたマナー違反だと声をあげるだけではなく、具体的な行動に移すことから問題は解決へ向かっていくと思う。
【参考文献】
https://www.fortunegarden.com/wedding/?gclid=EAIaIQobChMIyOvhoYeR5gIVQaaWCh3KZQGREAAYASAAEgIogfD_BwE
https://www.fnn.jp/posts/00046972HDK/201906270630_FNNjpeditorsroom_HDK
https://www.yomiuri.co.jp/team8/japan/20191122-SYT8T906311/