今日の読売新聞を見ると、
学級会や学校行事などに代表される小中高校の「特別活動」。
英語や算数・数学などの強化の学びのしわ寄せで後回しにされがちだったが、再評価する動きが見えている。話し合いと実践を中心とした活動が、学級や学校の立て直しに効果をあげているからだ。学力向上にも繋がるとされ、自治体ぐるみの取り組みも始まっている。
と、ある。
そもそも、上記にある「特別活動」と言うのは何を指すのか調べてみた。それは、学級活動、児童活動・生徒会活動を指す。学級活動は年35コマ以上行われるが、その他の活動には具体的な規定がない。学校の判断に任せたカリキュラムで運用しているのだ。具体的な規定がないと、学校カリキュラムはどうしてもギリギリなものが多く余裕を持った時間を特別活動に割けないだろう。このままで良いのだろうか。
私はこのような幼少期から青年期にかけた課外活動や特別活動の活動量の密度によって、その後の人生に大きく左右されると考えている。筆者自身、高校時代は生徒会に所属し活動していたがその経験が大学生になった今活きてきていると感じる場面が多くある。就職活動中の面接、グループワークやグループディスカッション。初めて会う人々と何か意見をまとめて、ものを作り上げなければならない時、初めてその人の本質が見えるような気がするのだ。今まで生きてきた人生の中で、学力では測れない力を初めて試されていると感じる瞬間でもある。
更に、文部科学省の資料を見ると特別活動の充実で以下の3つの利益を得られると書いてある。
1、いじめの未然防止
2、学力向上
3、自己有用感
この中で私は学力向上に繋がるのは想定外だと感じた。OECDによる「生徒の学習到達度調査(PISA2003)」で は、数学的リテラシー得点について、学校質問紙・生徒質問紙の 結果及び調査問題との関連から、例外なく「学級雰囲気が良好である程、得点が高くなる」、「生徒のモラルが高い程、得点が高くなる」と報告されているようだ。学校やクラスの雰囲気で学力に影響が出るのならば、より一層力を入れなければならないだろう。もちろんカリキュラムも変化させなければならないが、まずはその現場にいる先生や生徒たちの意識改革が早急に必要だろう。学力に繋がらないとされていた力を見直す瞬間が、今きているのではないか。
参考文献
2019年11月15日 読売新聞朝刊「学級会話し合いを充実」
http://www.nier.go.jp/kaihatsu/pdf/tokkatsu_j.pdf