おせちのレシピ、知っていますか

年末年始は店においしそうなものが溢れる時期です。クリスマスケーキやローストチキン、大みそかには年越しそばに正月にはおせちと目白押しです。華やいだ街の雰囲気に、ついつい「あれもこれも」と買いすぎてしまう人も多いのではないでしょうか。

皆さんは購入したものを全て食べきれていますか。

7日付読売新聞朝刊では年末年始の食品ロスを減少させる取り組みが紹介されています。特に好きなものだけを詰め合わせたおせち、「だけおせち」は目を引きます。これは、楽天市場で10月から販売されており、刺身だけ肉だけなど自分の好みに合わせて選ぶことが出来ます。

一般的なおせちは多種多様な食材が詰められているため、好みでない料理も入っています。それらを残して捨ててしまうならば、最初から好きなものだけを購入すれば残すことも減るでしょう。

しかし、黒豆や数の子、海老などのおせち料理は一つ一つが意味を持ったものです。それを親族で食べながら一年の幸福を祈ることがおせちの本来の文化です。

「だけおせち」は食品ロス削減に一定の効果はあると思いますが、文化が損なわれてしまっている気がしてなりません。そして、好きなものだけ購入することは根本的な解決にはならないと感じます。

購入するのではなく自分で作ることが解決の第一歩です。自分で作れば好みの味にし必要な量だけ作ることが出来ます。そして、手間暇をかけて作ったものは自然と大切にしようとする気持ちが芽生えます。

食品ロスの一因として消費者が食べきれない量を購入し、流通業者は欠品しないように多めに注文し、生産者は注文に対応するために見込み量で製造する、という負のサイクルがあります。私たち消費者が食に対する意識を変えることが必要です。

参考記事:

7日付 読売新聞朝刊(大阪13版)17面(くらし)「年末年始も食品ロス減」

同日付 朝日新聞朝刊(大阪13版)19面「無駄なくす 小さなことから」