「ゲームしてる時間と勉強時間が入れ替わったら、めちゃくちゃ賢くなるのにね」
自称ゲーマーだった小学生の頃、ショッキングな皮肉を母親から言われました。この時ハマっていたのは「ニンテンドーDS」です。2004年に発売され、革新的な操作性や手軽に持ち運びが出来るなど、携帯用ゲーム機として大ヒットしました。それ以降、あんなにもうるさかった公園はシーンと静まり、地元で人気の児童施設が閉鎖するなど、子どもに大きな影響を与えました。
ゲームは悪いもの。
親や先生はネガティブなイメージを持っていたように感じます。確かに、架空の世界で王様になったとしても、現実に反映されるわけでもありません。「ゲーム=無駄」という考えは一般的で、まるで狭い空間に閉じ込められている状態でした。
しかし、ここ数年を振り返ると、少しずつ社会に溶け込んでいるのではないでしょうか。その1つの要因として、スマホが挙げられます。最近、電車で遊んでいる人をよく見かけます。帰宅途中のサラリーマン、高齢者など年齢層は幅広いようです。
そんなゲームをはじめとする世界最大級の総合展示会、東京ゲームショウが12日に千葉県で開幕しました。来年から始まる5Gや、拡張現実(AR)に関連したサービスの紹介が目玉です。スマホアプリが普及しているので、これから気になるのは通信状況です。5Gはそんな悩みをかき消してくれる、期待のコンテンツです。一般公開は14日、15日の2日間ですので、興味があれば足を運んでみてはどうでしょうか。
さて、ここまで成長したゲーム業界。期待と同時に不安もあります。なぜなら、大人向けの過激なものが簡単に入手できてしまうからです。グラフィックの向上により、リアルすぎる表現が目立ちます。それを多感な時期に触れてしまうのは、大きな問題です。ある時期までは「子どもと一緒に遊ぶ」というイメージを持って、ソフトを購入する必要がありそうです。
ゲームはこれからも進化していきます。しかし、利用する側が自ら考えなければ、悪い影響を受けるでしょう。多種多様だからこそ、触れた後のことも想像して遊ぶのが、正しい姿勢だと思います。
参考記事:
13日付 朝日新聞朝刊(大阪14版)「ゲーム進化 「5G」体感せよ」
同日付 読売新聞朝刊(大阪13版)「ゲームの未来 5Gが開く」
同日付 日本経済新聞朝刊(大阪12版)「eスポ・クラウドに活路」