戦争でこの島を取り返すのは賛成ですか、反対ですか
丸山穂高衆院議員が北方四島ビザなし交流訪問団体の一員として国後島を訪れた際に発した言葉である。「北方領土をめぐる戦争発言」として大々的に報じられ、当人は日本維新の会から除名処分を受けることになった。さらに、野党6党派から辞職勧告決議案を、与党からは譴責決議案を提出されるなど、国会での丸山議員は孤立無援状態となっている。
今回の「戦争発言」は、酒に酔った状態での発言であり、ノリと勢いで口に出したのかもしれない。しかし、国会議員という公職にある人物のきわめて不謹慎な発言であり、「酒に酔っていた」で許されるものではない。古巣である日本維新の会の共同代表片山虎之助氏と馬場幹事長の駐日ロシア大使への謝罪騒動にまで発展した。
丸山議員の酒に酔って生じた問題は今回が初めてではないようだ。2015年12月にも酒場で口論となった男性に噛み付き、厳重注意を受けるトラブルを起こしていた。これに反省した丸山議員は、Twitter上で「議員在職中において公私一切酒を口に致しません」と禁酒を宣言し、しばらくは酒の出る席でもお茶や水しか飲んでいなかったそうである。
しかし、次第に、禁酒に耐えられなくなったのだろうか。ビールを口にする丸山議員の姿が目撃されるようになり、今回の戦争発言に至ったとされる。東大卒、元経産省官僚のエリート議員でも酒の誘惑には敵わなかったのである。
私は5月20日をもって20歳になり、飲酒が合法となった。つまり、これから数十年続くであろう、酒のある生活がついに始まったのである。「酒を飲むのは時間の無駄、飲まないのは人生の無駄」という言葉があるように、アルコールは人生を豊かにする上で必要不可欠なのかもしれない。しかし、丸山議員のように「お酒に飲まれる」と、離党に発展するような「人生の危機」を招く可能性があるということは肝に銘じたい。
丸山議員は明日の自分であるかもしれない。そう胸に誓い、酒席に参加していこうと思う次第である。
参考記事
15日付朝日新聞朝刊(14版)1面「維新、丸山議員を除名」
同上2面「戦争発言『一線越えた』」
21日付朝日新聞朝刊(14版)4面「丸山議員『譴責』案提出へ」
21日付読売新聞朝刊(13版)4面「自公、丸山氏けん責提出へ」
読売新聞オンライン「丸山穂高議員、露に謝罪した維新を『非常に問題ある』」
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20190520-OYT1T50097/amp/
AERAdot. 「戦争発言で辞職勧告された丸山議員は雲隠れ『酒飲まないとナヨナヨしていた』と地元議員」