国益につながるだけでいいのか

安倍内閣は10日、政府の途上国援助(ODA)の基本方針を示した「開発協力大綱」を閣議決定しました。この新しい政策は、国益につながる支援に力点を置いています。

例えば、「我が国の平和と安全の維持、繁栄の実現といった国益の確保に貢献する」と、実際に文面に「国益」という言葉を使用しました。また、具体的な変化としては、これまで禁じていた他国軍への直接支援を部分的に認めたり、途上国のインフラ整備や日本企業の海外進出への支援を推進したりすることが挙げられます。

朝日新聞2面では、「見返り求める支援」としていますが、読売新聞3面では、「戦略を明確に持ち、効果的に活用する狙い」と前向きにとらえています。

限られた予算のなかで、日本が自国にプラスとなる政策を選択することは妥当であると考えます。むしろ、今までのODAの予算の使い道に疑問が湧きます。今後の「戦略的」な支援先や政策を、政府がどのような意図を持って決定しているくかを注意深く見ていきたいと感じます。

 

【参考にした記事】

11日付 朝日新聞13版・1面「ODA政策転換」

11日付 読売新聞13版・3面「ODA 外交戦略に活用」