「大人になったら何になりたい?」
「将来の夢は?」
小学生の時に聞き覚えのある言葉が、成人になった私に鋭く突き刺さります。小さい頃はすぐ答えられたのに、今はウ~ンと考え込んでしまうのはどうしてでしょうか。
このような状況になったのは約4年前。高校生にとって分岐点となる文理選択の時期から、将来の夢やなりたい職業は何だろうと常に考えていました。周りの友達はどうなんだろうと話を聞けば、「建築士になりたい」「自動車の製造に携わりたい」など、明確なビジョンをもっていました。それに衝撃を受け、寝る前にあれこれ考えてしまい、寝不足の日々でした。
「まず大学に入学してから、将来のことについて考えよう」
そう決意してから、いつの間にか大学2年生に。あと少しすれば、就職活動というまた大きなイベントが待ち構えています。4年前よりも考えが明確になってきたかと問われても、自信をもってYESと言えません。なので、「自分は夢や目的のない人生をこれから歩んでいくのだろう」と、どんどんネガティブな方へ陥っています。
なりたい、やってみたい職業があることは当たり前で、夢は誰しもが抱いているというのは現実的なのでしょうか。
人生はキミ自身が決意し、貫くしかないんだよ。
これは、私が尊敬している岡本太郎さんの一言です。「自分の人生は親のものではなく、自分のものであるという覚悟をもって、行動にうつすことが重要なのだ」と解釈しています。同じ年齢でも、社長や世界で活躍する人など大勢います。そう考えると、自分はまだ幼いのだと感じます。
いずれ見つかるのではなくて、自ら探しに行く。分からないから放っておくのではなく、分からないからこそ立ち向かう。今までの考えや態度がいかに甘かったのかを実感し、大人になる覚悟を持たなければならないと決意した成人の日でした。
参考記事:
14日付 日本経済新聞朝刊 15面「若いときこその挑戦を」