フランスの週刊紙「シャルリー・エブド」が襲撃された事件。容疑者3人が特定され、そのうち1人は既に出頭し、拘束されたという情報が伝えられています。少しずつ事件の詳細が分かってきています。
この事件の中で、「テロは正当であった」とテロ行為自体に賛同する人はいないでしょう。どのような事情があれ、暴力で自分の意見を貫き通すというのは、民主主義国家にあって許されるものではありません。
しかし、SNS上では、「テロには賛同できないけれども」という枕詞付きで、シャルリー・エブドの風刺画を非難する声もあります。朝日新聞朝刊には、「今回の襲撃を非難する人々は、(預言者を侮辱する)漫画を非難しなかった。偽善だ」というツイートが紹介されています。また、Facebook上でも、ニュースサイトのコメント欄に「テロには反対だけれど、あの風刺画はいかがなものか」といったニュアンスの意見を残していた方もいました。
私は、風刺画に対する否定意見に対して、どうしても違和感が拭えません。「あの風刺画はいかがなものか」の後に、「だからやられても仕方がなかった」という言葉が続くように思えてならないからです。
言論の自由が保障されている社会の中で、どのような表現・主張をしようと自由なはずです。度を越えた表現が行われた場合、暴力ではなく法に則って何かしらの対応がなされるべきだと思います。皆さんのお考えを聞かせてください。
参考記事:
9日付朝日新聞朝刊1、2、11、12面
9日付日本経済新聞朝刊1、3、7面
9日付読売新聞朝刊1、2、3、6、33面