安ければいいってわけじゃない!

100円のドリンク。500円ほどで食べられるランチセット。お財布にやさしいマクドナルドは、学生の味方です。外出中に小腹が空いた時やポテトフライが食べたくなった時、筆者もよく利用します。

今日の紙面では、日本マクドナルドが販売したローストビーフ関連商品に不当表示があったとして、景品表示法違反で再発防止などを求める措置命令を受けたことが報じられています。

問題の商品は、昨年8月~9月に販売された「東京ローストビーフバーガー」などです。CMではローストされた赤身肉の塊を放送していましたが、実際は半分以上が切り身を加熱して形を整えたものでした。商品開発段階で1商品あたりのローストビーフを増量することになり、ブロック肉が不足したためとみられています。

過去には消費期限切れの鶏肉の使用が発覚し、業績悪化に陥ったマクドナルド。その後は消費者の信頼を回復すべく、「安全安心」を掲げて商品の原材料や製造工程の見直しに努めてきました。「スマイル0円」をモットーに掲げた接客姿勢の向上も相まって、徐々に復活を遂げきました。最近ではツイッターを使ったキャンペーンやハッピーセットの景品に図鑑や絵本を使う工夫などが注目されています。ユーモアに富んだ取り組みの数々に、面白さを感じていました。

マクドナルドのホームページを見ると、食材の詳しい説明や農場、工場の方のお話などが動画付きで紹介されています。情報の透明化を進めネガティブな印象が薄れつつあっただけに、消費者の期待を裏切った今回の問題は非常に残念です。

安いから仕方ない、という声もあります。ですが、目先の話題性に頼ることなく安全安心を追求し、情報公開を徹底する姿勢を貫いてほしいものです。消費者である私たちもまた、自分の口に入れるものについて今一度しっかりチェックしていきたいですね。

参考記事 日本経済新聞社 朝刊 13版 32面「日本マクドナルド バーガー肉で不当表示」
読売新聞 朝刊 第13版 31面 「ローストビーフ半分以上成形肉 マックが不当表示」