食べ残しを減らす、食料銀行

普段、食事で気をつけていることはありますか。栄養バランスでしょうか。あるいは盛り付けたときの見た目でしょうか。重要視する点は人それぞれですが、いま問題となっているのは「食品ロス」、いわゆる「食べ残し」です。

今朝の日本経済新聞によると、2015年度の国内の食品ロスは、約646万トンと14年度より25万トンも増えたそうです。そして、全体の45%は家庭から出ているのも問題として取り上げられています。

このような問題を解決するために、「フードバンク」が期待されています。どんな活動なのでしょうか。セカンドハーベストジャパンという、2018年4月11日に認定NPO法人となった団体の公式ホームページによると、

フードバンクとは、「食料銀行」を意味する社会福祉活動です。まだ食べられるのに、さまざまな理由で処分されてしまう食品を、食べ物に困っている施設や人に届ける活動のことを言います。

と、記されています。

では、どのように食品は流れているのでしょうか。以下の画像をご覧下さい。

セカンドハーベストジャパンのホームページ「支援者と受益者をつなぐフードバンク」の画像

 

主に食品を製造、加工する業者から出た食品ロスを、フードバンクが仲介して、ホームレスへの炊き出しや、児童養護施設に送っています。受け取る側は食費の節約ができ、送る側は廃棄コストを削減できたりするので、お互いにプラスとしてはたらくのが大きなメリットです。(詳しい内容は、セカンドハーベストジャパンのホームページをご覧下さい)

私自身、一人暮らしをはじめてから、食べ物について考える機会が増えました。はじめは一人でスーパーに行き、買い物かごを持って食品を吟味するのが、なんだか恥ずかしく感じていました。また、「自分で買ってきたものは必ず消費する」ということは、簡単そうに見えて、実は結構難しいことです。私は何度も食材を腐らせてしまったり、余分に調理して結局捨ててしまったりするなど、失敗を繰り返してきました。なので、「今日自分が消費できるものだけを買う」という意識で買い物をするようになりました。その結果、食べ残しは0に近くなり、今でも継続しています。

先ほど、「食品ロスの45%は家庭から出ている」と書きましたが、結局のところ消費者自身が、どれほど食材について考えているかで大きく変わると思います。また、日本はとても食材に恵まれていると感じます。しかし、飽和状態なのではないでしょうか。たしかに、過去をさかのぼっても、食べる物に不足したという経験もなく、それが当たり前。そんな中で私のような年齢の人は過ごしてきたので、とりわけ問題意識は薄いと思います。

「今日自分が消費できるものだけを買う」という考えを持てば、食品ロスも大幅に減ると思います。皆さんも意識して買い物をしてはいかがでしょうか。

 

参考記事:

28日付 日本経済新聞朝刊 11版29面「「食品ロス」削減へ商慣行を見直せ」