筆者は毎日コンビニを利用します。昼食の弁当を買ったり小腹がすいた時のお菓子や飲み物を買ったり。目的は様々ですが、その際必ず電子マネーで決済しています。
皆さんは電子マネーをどれだけ利用するでしょうか。代表的なものでも、JR東日本の「Suica(スイカ)」やJR西日本の「ICOCA(イコカ)」などの交通系ICカード、楽天の「Edy」やイオンの「WAON」といった流通系など、種類は様々です。
しかし、カードは多彩でも、その利用率は決して高くありません。電子マネーにクレジットカードやデビットカードの利用を加えた日本のキャッシュレス決済の比率はおよそ2割。中国で6割、韓国では9割にも上るのと比較すると日本の比率が格段に低いことが分かります。その要因としては、日本で出回る偽札の少なさによる現金の信用度の高さや街中のATMですぐに下せる手軽さなどが挙げられます。こうしたことから、よく日本人は「現金主義」といわれます。
たかが決済手段、されど決済手段。キャッシュレスは大きな可能性を秘めています。決済を現金から切り替えたことで、売買データが蓄積され、消費者の行動をより緻密に把握することができ、より良いサービスの提供につながります。それにより新たな技術革新が促されます。また、そもそも現金を使わなくなるため、店舗はセキュリティや現金の輸送にかける費用を大きく減らすことができるのです。
筆者が電子マネーを選ぶにはいくつか理由があります。まずは現金を持ち歩くことの煩わしさから解放されるためです。買い物をする度に釣銭が増えるのはめんどうなものです。また、現金では受けられないサービスがあります。例えばEdyで決済すると、あらかじめ登録しておけば全日空(ANA)のマイルが貯まります。同じようにWAONでは日本航空(JAL)のマイルが貯まることも。それに加えてコンビニ独自のポイントも付くため、お得感が非常に高まります。
買い物では、その時々に合わせて賢く支払い手段を選ぶ。こうすることでさらにお得になる。キャッシュレスにより消費者の選択肢が増え、サービスの質がさらに高くなることを願います。現金での支払いなんて古臭い、と言われる日は来るのでしょうか。
参考記事:
30日付 読売新聞朝刊 3面(総合)「キャッシュレス普及急ぐ」