昨年9月の1か月間、膝の手術のため入院していました。初めての入院、手術で不安がつきませんでした。特に手術は全身麻酔で、意識がなくなることに戦々恐々としていました。
手術前日、手術までのスケジュールと麻酔がかかるまでにどのようなことが行われるか、手術後はどのような状態になるのかを担当の医師から動画も交えた詳しい説明を受けました。この説明によって、私の不安は大きく軽減されました。
不安を抱いていた原因は、これから起こることが分からないことにあったのです。
大人の私ですら不安を感じるので、小さい子供は更に不安を感じるはずです。
しかし、子供に病気のことやどのような手術をするのかを分かってもらうのは難しいことです。当然、大人と同様の説明では通じません。
26日付読売新聞朝刊では「おもちゃ」を説明の助けにする取り組みが紹介されています。
病気の子供を支える専門職「チャイルドライフ・スペシャリスト(CLS)」の天野さんは、発泡スチロールで作ったMRI装置や白血病説明のためのフェルト製の骨、人工肛門をつけた人形などを自作し、遊びながら説明に役立てています。
医師と向かい合って説明を受けることは、少なからず緊張を伴います。遊びの中であれば楽しみながら、病気や検査、手術について理解することができます。
大人でもつらい思いをする闘病に励む子供たちが過ごしやすい環境を整え、少しでもストレスを軽減させることは治療への積極的な姿勢につながるのではないでしょうか。
国もこのような活動の重要性に着目し、CLSなどの配置が望ましいと小児がん拠点病院の整備指針に記しています。
この優しい活動が広まって欲しいと思います。
参考記事:
26日付 読売新聞朝刊(大阪13版)16面(くらし)「「おもちゃ」使い不安解く」